愛知県振興部スポーツ振興課
JPEN
instagram facebook twitter youtube
menu
page top

ベストパフォーマンスを求めて
成長を続ける日本女子バスケのリーダー

女子バスケットボール日本代表のキャプテンとして、チームを牽引する髙田真希選手。
バスケットボールに対する思いや、東京2020オリンピックへの意気込みなどを、『aispo!』独占インタビューに対して語った。

通算3,000リバウンドを達成した、日本を代表するリバウンダー

 「タク」「ダン」「ソウ」……。女子バスケットボール選手は、お互いをコートネームで呼び合うことが多い。コートネームには、「こういう選手になってほしい」という願いが込められおり、例えば、日本のエース・渡嘉敷来夢選手のコートネーム「タク」は、「逞しさ」と「勝利を託せる」という意味がある。
 「リ(リ)バウンドを強(ツ)く取る」という願いを込め、「リツ」と名付けられた選手がいる。183cmの長身を生かして、デンソーアイリスそして日本代表のゴール下に君臨する髙田真希選手だ。コートネームに込められた期待に応えて、髙田選手は11年目となる2018-19シーズンに、Wリーグ歴代1位となる通算3,000リバウンドの偉業を達成。4年連続5回目のリバウンド王を受賞すると共に、2年ぶり6回目の得点王にも輝き、日本を代表する選手へと成長した。

経験を武器に、ベストパフォーマンスを求め続ける

 髙田選手がバスケットボールを始めたのは小学5年生の時。中学を卒業するまでは空手との二刀流だったが、全国屈指のバスケットボール強豪校・桜花学園高等学校に進学し、名将・井上眞一監督のもとで本格的にバスケットボールに打ち込んだ。徹底的に基礎力を磨き、高校3年生の時には、インターハイ、国体、ウインターカップの高校3冠を達成する原動力となる。高校卒業後は、地元愛知のデンソーアイリスに入団。1年目から主力としてコートに立ち、新人王を獲得したほか、2009年に初めて日本代表に選出される。日本女子が3大会ぶりに出場を果たした2016年リオオリンピックでは、20年ぶりのベスト8入りに貢献した。
 輝かしいキャリアを歩んできた髙田選手だが、「若い頃は試合に出られない時もありましたし、途中出場しても1回のミスで交代させられることもありました」と語るとおり、悔しい思いもしてきた。「そういう時にどう次に生かすかで成長できるかどうかが決まります。人に当たるのではなく、“自分自身がうまくなって認めさせよう”と糧にしてきたことで、今があると思っています」。様々な経験と努力を積み重ね、今年8月に30歳を迎えた髙田選手は、「年々、ベストパフォーマンスに近づいているという実感があります」と凛とした声で続ける。「もちろん衰えを感じている部分もありますし、勢いでは若い選手に敵いません。でも、バスケットボールは経験がすごく大事なスポーツなので、経験では誰にも負けたくないですし、自分自身が経験したことを若い選手に伝えていきたい。自分の役割をしっかりとこなしながら、コートにいて安心感を与えられる存在になりたいです」。

東京2020で金メダルを獲得して、バスケットボールをメジャーに

 東京2020での「金メダル獲得」を公言する女子バスケットボール日本代表「AKATSUKI FIVE」。世界との差を縮めるために、元NBAプレーヤーのトム・ホーバスヘッドコーチのもと磨いてきたのが「速いバスケットボール」だ。「海外の選手は身長だけでなく体重もあるので、特にディフェンス面では不利になります。ひとりでは守れないところを、チームとしてしっかりと補い、そこから速い攻めに持っていくのが日本の目指すスタイルです」と髙田選手。2017年の女子アジアカップでは、リオオリンピックで敗れた強豪オーストラリアに勝利して優勝。翌年の女子バスケットボールワールドカップでは9位に終わったが、「日本のスピードやシュート力は通用していた」と自信を掴んだ。
 さらに、全ポジションの選手が3ポイントを打てる「ストレッチ5」という新戦術に取り組み、髙田選手も新たな武器を身につけた。「昨シーズン(2018-19シーズン)から、私も積極的に3ポイントを打つようにしていますし、シュート確率を上げるように練習しています。3ポイントを決められるようになったことでプレーの幅が広がりました」と成長を実感する。髙田選手が目指すのは「何でもできる選手」。いいプレーがあったら、ポジションに関係なく、自分ならどのようにプレーするのか常に参考にしているそうだ。10月から始まるWリーグ、そしてその先にある東京2020へ向けて、「さらに3ポイントシュートの精度を上げられるよう取り組みたいです。外のシュートも警戒されてくると思うので、そこからのドライブやパスも磨いていきたいと思います」と力を込める。
 髙田選手がとりわけオリンピックでの結果にこだわるのは、味の素ナショナルトレーニングセンターでの合宿中、隣の西が丘サッカー場で満員の観客を前にプレーする、女子サッカー「なでしこリーグ」のオールスター戦を目の当たりにしたからだ。その盛り上がりを目の当たりにして、「バスケットボールをメジャーにしたい」という思いを強くしたという。「オリンピックが日本で開催されるのは嬉しいことですし、そこで自分も活躍したいという気持ちがあります。ファンの方はもちろん、これまでバスケットに触れてこなかった人にも、“バスケットってこんなに楽しいスポーツなんだ”と知ってもらえるチャンス。スピード感、身体がぶつかり合う激しさ、得点の多さは観ていて面白いと思います。バスケットボールをもっともっと盛り上げるためには、やはり結果が大事になってきますね」。
 2020年8月9日。女子バスケットボールの決勝は、東京2020の最終日に行われる。注目を集めるにはこれ以上ない舞台だ。「目標は金メダルですが、リオオリンピックからメンバーが半分ほど入れ替わり、まだまだチームを作り上げている状態です。この1年間でチーム力も個の力もレベルアップして、目標に近づけていきたいです」。東京2020で最高のフィナーレを飾るため、日本代表のキャプテンは高みを目指し続ける。

PROFILE
たかだ まき。1989年生まれ、愛知県豊橋市出身。ポジションはセンター。桜花学園高校3年時に3冠(インターハイ、国体、ウィンターカップ)を達成し、2008年にデンソーアイリスへ入団。11年間でWリーグのベスト5を7回、得点王を6回、リバウンド王を5回獲得。昨年のワールドカップでは、1試合平均38.8分出場して14.3得点をマークするなど、チームの中心として活躍。

aispo!マガジン最新号

2019 / WINTER vol.23

PickUp記事