あいスポ|スポーツ体験ブログ

  • 【スポーツ現場の目撃者】 第48回全日本大学駅伝対校選手権大会

  • 2016/12/06
  • 大学の意地とプライドをかけた106.8km
    熱田神宮~伊勢神宮を制したのは青山学院大学

    10月開催の出雲駅伝、正月の箱根駅伝と並び大学駅伝の3大大会の一つといわれるのが、今回の全日本大学駅伝である。
    晴天に恵まれた11月7日、熱田神宮西門からオープン参加の東海学連選抜と全日本学生選抜の2チームを加えた27チームがスタートを切った。
    8区間106.8km先の伊勢神宮を目指すこのレースでは、昨年優勝で2連覇を狙う東洋大、出雲駅伝を制し大学駅伝3冠をもくろむ青山学院大、優勝回数12回で、最多優勝記録を延ばしたい駒沢大、その駒沢大にあと1勝で最多優勝に追いつく日体大など、各大学のしのぎ合いが見所にもなっていた。

    スタート時刻の午前8時に近づくにつれ、熱田神宮西門には一般の観衆が集まり、歩道では各大学の応援合戦が繰り広げられた。駅伝大会ならではの光景と雰囲気に圧倒される。
    5車線全てが通行止めにされ、スターターの合図を待つ第一走者たち。
    胸に手をあてる者、目を閉じて瞑想にふける者、深呼吸をする者などスタート前の緊張感がレンズを通して伝わってくる。総距離106.8km、長いレースの始まりの合図を待つ選手と観衆。「スタート30秒前」のコールで一瞬の静寂が訪れた。
    そして、スターターの号砲が鳴り響くと27名の選手たちは、第2走者が待つ中継点を目指し一斉にスタートを切った。
    1秒でも早く、仲間に襷を渡すため全力の走りだ。

    スタートを撮影後、津市の第5中継点に移動。
    そこで見たのが赤崎選手(拓殖大)の次のランナーへの気遣いだ。
    自分の襷を外した瞬間から、満面の笑顔で襷を渡すのだ。
    次の新井選手に不安を与えないためか、まだまだ行けるんだぞという意思表示なのか、ひときわ印象に残ったシーンだった。

    フィニッシュ地点の伊勢神宮ではモニターにレース展開が映し出され、最終区での青山学院大の逆転シーンでは歓声と悲鳴が。
    これで青山学院大は3冠に王手をかけた。逆転されて手を合わせながらフィニッシュした安井選手(早稲田大)は爽やかで好印象を与えてくれた。

    スタートからフィニッシュまで追うとすると、事前に撮影プランを立てても2~3箇所ぐらいが精一杯だ。
    しかも規制が多く、一般の人にはポジションに制限がある。脚立があれば撮りやすいのは確か。
    今回の私の場合、スタートを撮ってすぐに第5中継点に移動し、上位10人ほどを撮影して、すぐに伊勢神宮に向かった。
    これで、フィニッシュには30分ほどの余裕しかない。駅伝らしい写真を撮るなら、襷を渡す選手の表情が印象に残る中継点を勧めたい。
    移動する意欲があるなら、スタートから中継点、そこでじっくり全校をおさえるのがお勧めだ。

    (スポーツカメラマン : 村松繁昌)
  • 緊張感が伝わるスタート30秒前
  • 熱田神宮を一斉に飛び出す選手
  • 1時間以上前から応援合戦が展開される
  • 第5中継点、トップで通過した早稲田大
  • 62秒遅れで2位の青山学院大
  • 満面の笑みで襷をつなぐ赤崎選手(拓殖大)
  • 逆転フィニッシュでガッツポーズの一色選手(青山学院大)
  • 逆転されてお詫びのポーズでフィニッシュする安井選手(早稲田大)
  • 東海地区代表の岐阜経済大は18位でフィニッシュ
  • あいちスポーツコミッションの燃料電池自動車(FCV) 「MIRAI」が選手をサポート
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