あいスポ|スポーツ体験ブログ

  • 【スポーツ現場の目撃者】 名古屋で繰り広げられた五輪代表選考最終戦!

  • 2016/09/01
  • 名古屋で繰り広げられた五輪代表を決める最後の戦い
    第100回日本陸上競技選手権大会

    陸上競技の日本最高峰「日本陸上競技選手権大会」がパロマ瑞穂スタジアムで行われた。

    人間の基本的な能力「走る、投げる、飛ぶ」を競う陸上は、身体能力の極限を競う競技だ。
    当日は、梅雨時の開催とあって、あいにくの雨模様。選手たちは、身体が冷える、足元が滑りやすいなど、好天時にはない不安要素が重なる。
    また、カメラマンにとっても雨対策という余計な神経を使わなければならない。もっとも昔のようにフィルム交換をしなくても良くなった点は、技術の進歩に感謝しなければならないだろう。

    さまざまな種目がある陸上は、予選から決勝まで、トラックやフィールド内で随時行われている。
    今どこで何が行われ、次に何が始まるかを把握しておく必要があり、それによって好ポジションを確保しなければならない。
    どんなスポーツでも撮影ポジションは重要な要素だが、球技の場合は、その時の運がつきまとう。

    しかし、陸上は、どんな絵を撮りたいかでポジションが決まるのだ。
    例えば、今回一番の注目だった100m決勝。報道カメラはケンブリッジ、桐生、山縣、この3人を正面から狙える位置にフォトエリアが用意されていた。そして、中央のケンブリッジがトップでゴールし、絵的には最高の結果になったと思う。
    報道カメラマンは、ケンブリッジ選手に感謝したかもしれない。


    男子100m決勝 (写真提供 : 日本陸上競技連盟)

    事実を正確に伝えるという使命から、少し開放されている私のようなカメラマンは、陸上競技観戦の楽しさや競技そのものを紹介する撮影に心がけている。
    ハードル競技をスローシャッターで流しスピード感を出し、棒高跳びでは、クリアする緊張の瞬間や喜びの表情を撮るために助走側から狙う。
    時には選手だけではなく、トラックを駆ける選手とスタンドを写し、その場の雰囲気を伝えようとしている。

    もちろん、決勝で勝利した選手の感動をおさえるのもスポーツ写真の醍醐味。
    彼らのこれまでの苦悩や努力が実った瞬間なので、是が非でも残しておきたいと思うのは、使命感ではなく、いい写真を撮らせてくれたことに対するお返しにも思える。

    (スポーツカメラマン 村松繁昌)
  • 女子3000m障害物決勝
  • 男子110mハードル予選
  • 女子棒高跳び決勝
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