あいスポ|スポーツ体験ブログ

  • 【このスポーツをもっと好きになる!】 ホッケー編

  • 2017/01/06
  • 男女のトップチームが愛知に
    足ではなくスティックを使ったサッカー!?


    今回紹介するスポーツはホッケー。よくアイスホッケーと混同してしまう方もいるかもしれませんが、氷の上ではなく芝生などのグラウンドの上でする競技で、「フィールドホッケー」「グランドホッケー」などと呼ぶこともあります。
    起源は古く、ナイル川流域で発見された紀元前2500年頃に建てられた墓の壁画に、ホッケーをしている人の姿が描かれているそうです。
    その後、19世紀半ばにイギリスでルールが統一化され、競技が行われるようになりました。

    そんな歴史のあるホッケーですが、実は愛知県には日本を代表する強豪チームがあるのをご存じですか。
    女子のソニーHC BRAVIA Ladies(ブラビア・レディース、稲沢市)、男子のVERTEX(ベルテクス、名古屋市中村区)です。ともに国内最高峰の日本リーグを代表する名門チームです。
    創部から2年後の1982年に初の全国制覇をして以降、数々のタイトルを獲得しているのがブラビア・レディース。2007年からは史上初の4年連続3冠(日本リーグ、全日本社会人選手権、全日本女子選手権)に輝いたほか、2015年には国体も含めた4冠を達成しています。
    実績なら、ベルテクスも負けてはいません。2016年3月、名称を変えて新たにスタートしたベルテクスは、前身の「名古屋フラーテル」、そのまた前身の「表示灯ホッケーチーム」も含めると70以上ものタイトルを獲得してきました。
    まさにホッケー界一の名門です。2016年9月に行われた全日本社会人選手権でも優勝。圧巻の13連覇を果たしました。

    つい最近の2016年12月に開催された全日本ホッケー選手権大会では、両チームとも決勝に進出。
    ブラビア・レディースはライバル南都銀行に1−0で競り勝ち、見事に4年連続18回目の優勝を果たしました。一方のベルテクスは天理大学に0—1と惜敗し、2年ぶりの優勝はなりませんでした。
    好対照の結果となってしまいましたが、決勝まで勝ち進んだ両チームの戦いぶりに拍手を送りたいと思います。

    日本代表にも多くのメンバーを送り出しているチームが地元にあるなんて、ちょっと自慢したくなりませんか。
    せっかく国内最強のチームが近くにあるのですから、ホッケーを楽しまない手はありません。
    そのためにも、基本的なルールなどを知っておくとよいでしょう。

    ・競技人数はゴールキーパー1人を含む1チーム11人。交代は自由
    ・試合時間は前後半35分ずつ
    ・時間内に得点を多く決めたチームを勝ちとする
    ・選手はスティックでボールをコントロールする
    ・ゴールキーパー以外肩より上のボールをスティックで扱ってはならない
    ・スティックの最大重量は737g。長さに制限はない
    ・スティックの先端の弓状に曲がった部分にある平らな面と丸みを帯びた面のうち、ボールを扱えるのは平らな面のみ
    ・ボールの重さは156g〜163g。周径は224mm〜235mm
    ・フィールドは縦91.4m×横55m。ゴールは高さ2.14m×幅3.66m
    ・オフサイドはない
    ・ゴール手前にある半円(シューティングサークル)の中からシュートを打たないと、得点とはみなさない
    ・カードはグリーンカード(警告)、イエローカード(一時退場)、レッドカード(即時退場)の3種類

    ざっとこんなことを覚えておけば、観戦がより楽しめるのではないでしょうか。
    見どころはいろいろとありますが、特にオススメしたいのがゴール前での駆け引き。
    先述の通りシューティングサークルの中からシュートを打たなければならないため、ゴールを決めようとする攻撃側とそれを死守しようとする守備側との間で、手に汗握るスリリングな攻防が繰り広げられます。

    またスティックを使った妙技も見どころ。
    平らな面しか使えないため、ドリブルをする時などは瞬時にくるくると持ち替えてボールを扱います。トップ選手ともなると、まるでスティックにボールが吸い付いているように見えるほどです。
    また、スティックで思いっきりヒットした時のボールのスピードは、時速200km以上になることもあるそう。
    しかもボールは野球の硬球よりも硬いのだとか。ゴールキーパーが体中のあちこちに防具を着けているのは、自分の身を守るため。
    とんでもない速さで飛んでくるボールが当たった時の痛みは想像するだけでも恐ろしいですね。

    筆者も一度だけ、ホッケー教室の一日体験に参加したことがあるのですが、やってみるとなかなか楽しいスポーツです。
    最初はスティックの扱いに慣れずに苦労しましたが、時間の経過とともに思い通りにボールを打ったり止めたりできるように。段々と楽しさも増していきました。
    特にボールをパシーッとヒットした時はスカッとした気分になりますよ。日頃の嫌なことが吹き飛んでしまうほどでした。

    とはいえ、初心者の方などがなかなかやる機会の少ないスポーツであることも確か。
    まずは、最高峰のレベルにある地元チームを応援に出かけて、その迫力を生で体感してみるのがよいでしょう。
    写真で紹介しているブラビア・レディースのリーグ戦は2017年4月に開幕する予定。日程などは同チームのホームページでチェックしてみてください。


    (ライター : 鶴 哲聡)

  • 2016年シーズンはリーグ戦もトーナメントも優勝を飾ったブラビア・レディース(写真は高円宮杯2016ホッケー日本リーグの様子)
  • 巧みなスティックさばきで、ボールをドリブルするブラビア・レディースの選手
  • ヘルメット、プロテクター、レガードなど、ゴールキーパーは重装備
  • ゴール前でのシュートシーンはホッケーの一番の見どころ
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