あいスポ|スポーツ体験ブログ

  • 【守屋ユウの最初は漫画で好きになった】 第9回 モーメント 永遠の一瞬

  • 2017/02/27
  • 2017年になり、早くも二か月が過ぎましたが、相変わらず寒い日々が続いていますね!
    そんな寒空の中、コンビニで買った肉まんをホクホクと食べるのが好き!!守屋です!

    さてさて、今年二回目の更新となるこのブログ!
    前回の『SLAM DUNK』は冬の寒さを吹きとばす熱い熱いスポーツでしたが、
    今回のテーマは正に寒い冬のスポーツ。見る人を魅了する、人や演技の美しさを魅せることで競うスポーツ!
    「フィギュアスケート」です!!

    2月26日、14年ぶりに日本で開催された第8回札幌冬季アジア大会、フィギュアスケート男子では愛知県出身の宇野昌磨選手が執念の逆転金で優勝!
    競技全体で日本は金メダルの数が国・地域別で1位となり、1年後の平昌冬季オリンピックに弾みをつけました。

    そんな盛り上がりを見せるフィギュアスケート、今回取り上げる漫画はこちら!
    槇村さとる先生作
    『モーメント 永遠の一瞬』です!!

    フィギュアスケートと言えば、やはり華々しく、スケートリンクを美しく滑る姿が想像されますよね。
    しかし、その華々しい数分のため、選手たちはどれほどの努力と、そしてどれほどのものを犠牲にして滑っているのか。
    まずはモーメントのあらすじをご紹介致しましょう!!

    「北原雪はフィギュアスケートが大好きな小学五年生の女の子。
    大好きなスケートで一番になるため、母と二人、北海道から上京しフィギュアスクールの試験を受けに来ていた。
    バッジテスト二級、かつ小学生にも関わらず試験ではトリプルアクセルを成功させのびのびと滑る雪に驚く試験官や試験生。
    その光景を見ていたヘッドコーチにより、雪はスクールを飛ばしクラブへと入会することとなる。
    雪の上達スピードや表現力に期待が高まると、雪を成長させるためどんどんと変わっていく環境。
    選ばれた人だけが参加できる強化合宿や有名なコーチの専任、それにより学校やクラブでの居場所が狭まっていく雪。
    恵まれているはずなのに、孤独に感じてしまう。
    それでも誰よりもスケートをうまくなって誰よりもきれいに滑りたい。
    見ている人が息をするのを忘れるような演技をしたい。
    その気持ちを胸に、やがて雪はソチオリンピックの選手への道を歩んでゆく」
    といった感じです!

    雪は本当にスケートが好きな女の子で、どんなに厳しい練習でもそれでスケートがうまくなるならと受け入れてしまうほど。
    しかし、自分の志すものを邪魔する人はたとえ大人であろうと許しません。
    私より練習をしている人も、私よりスケートが好きな人もいない。
    だから私はスケートで一番になる。
    その気持ちと決心は正にアスリート。
    誰かと遊ぶ時間の描写もほぼ無く、この漫画の中では当たり前のように練習の光景が広がっています。
    日常的な場面もスケートの練習へと向かう途中のことだったり、いかに子供たちがスケートに真っ直ぐなのかが見て取れます。
    どれほどのことを費やし、どれほどの人たちの支えによって雪がオリンピックのリンクへ立つのか。

    そして私が注目してほしいのは雪のことだけではありません。
    雪に感化され、雪に追いつこうとする子供たちもそうなのですが、
    何より私は雪のお母さんに注目していただきたい!
    他のスポーツ漫画にも、もちろんお母さんは出てくるでしょう。
    しかし、モーメントほどアスリートの親としての生活感あふれる描かれ方をしているものはないと思います。
    父親は仕事のため札幌に残り、母親だけが雪のため東京へとついてきました。
    夫と離れ離れになりながらも、スケートのトップ選手を目指す雪のため、雪のお母さんはパートをしながらも雪を支えます。
    いつも雪に対して真摯に向きあい、娘のよき理解者である母。
    特に印象的なセリフが、第一話のセリフ!
    雪のスケートはすごくお金がかかるの?と不安げな雪に、お母さんは「雪が本気でやるっていうんだもん。それなりにかかると思うよ」と言います。
    私はこれがとても印象深く、雪に対する愛と信頼を感じました!!
    ごまかすわけではなく、娘のやりたいことのために必要な現実をしっかりと受け止め、支えていく。それが簡単なことじゃないのは分かっているけれど、それでも娘を信頼して本気になれる環境を作る。
    それを理解したうえで、それでも甘えさせてくれる母に感謝しながら駆け上がっていく雪。
    雪と母のシーンは数多く出てきます。そこにもぜひ注目していただきたいです!

    …と、これを紹介しただけではモーメントの魅力は足りません。
    実はモーメントは皆が雪を応援して、だれもが雪の幸せを祈る、という漫画ではありません。
    未来に希望がある雪だからこそ、それを阻止しようとするもの、それを利用しようとするもの。
    また他の子供たちにとってもそれは一緒です。
    自分の子供をけなすもの、評価のみを気にするもの。
    子供たちが戦う相手は、同じアスリートだけではなく、周りにいる大人たちもなのです。
    子供ではない相手に対立することへの恐怖と葛藤、信頼できる相手からの裏切り、理不尽なその理由でただ前を進むことさえ邪魔をされてしまう。
    大人の言うことをただ聞いていくのでは自分の目指すものになれない。自分のやりたいことをすることが出来ない。
    そこから子供たちは自らの意志で動き、親、そして周りの大人たちから自立していきます。
    フィギュアスケートの世界の厳しさを描きつつも、それに向き合い乗り越え、成長していく子供たち。
    決してフィギュアスケートの華やかな部分だけを描かれたものではない漫画、『モーメント 永遠の一瞬』!
    フィギュアスケートが好きな方も、そうではないという方も、ぜひご覧いただきたいです!!
    ということで今回の漫画は
    槇村さとる先生作『モーメント 永遠の一瞬』でした!
    また次回―!!ヽ(゚∀゚ゞ


    (声優 :守屋ユウ)
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