2度の世界優勝経験を持つ小学生ゴルファー
福井誠ノ介選手にインタビュー！

松山英樹プロからも期待を寄せられる12歳

　5歳から世界の舞台で活躍し、世界ジュニアゴルフ選手権では2021年と2023年の2大会において優勝を果たしている福井誠ノ介選手。7月に12歳になった福井選手は今年から大人のプロゴルファーとともにレギュラーツアーに参戦するなど、日本を代表するゴルファーへの道を着実に歩んでいる。
　そんな福井選手が敬愛してやまないのが、松山英樹選手だ。2021年にはゴルフの世界４大大会の一つマスターズ・トーナメントでアジア人として初めて優勝。つい先日はパリオリンピックで銅メダルを獲得するなど、日本を飛び出し世界で活躍するゴルファーだ。
　小学生でありながら、世界で活躍することを見据えている福井選手が松山選手とともに憧れを抱いているのが、メジャーリーグのロサンゼルスドジャースで活躍する大谷翔平選手だ。

 いつかはあこがれの選手と肩を並べられるように

　ゴルフの試合で訪米した際には、大谷選手が出場するメジャーリーグの公式戦を現地観戦したとのこと。松井秀喜氏が保有していた日本人最多本塁打記録に並ぶ歴史的瞬間に立ち会い、大谷選手への憧れをより一層深めた。「野球に詳しくない人でも大谷選手のことを知っているように、ゴルフに詳しくない人でも『福井誠ノ介』という名前を知ってもらえるようにがんばりたいです」と意気込む。
　いつか日本を代表するアスリートとして、大谷選手と福井選手が対面を果たす日が訪れるかもしれない。

家庭では妹を思いやる優しいお兄ちゃん

　コースでは大人顔負けのショットを連発する福井選手だが、時折小学6年生らしい無邪気さも見せてくれる。「今日は校庭で先生やクラスの友達と鬼ごっこして遊びました」と学校生活も思いっきり楽しんでいる様子だ。
　そして苦手な科目を訊ねてみたところ、「算数一択」と即答。「ゴルフのスコアの計算はできるんですが、算数の式とかは難しくて……」とややトーンダウンする。
　海外遠征も多い福井選手は、英語のレッスンにも力を入れている。インドネシアでの大会に出場した際は単独で渡航したそうで、英語の上達も実感できたという。「今ならパパよりも話せます（笑）」と自慢げに話してくれたのが印象的だった。
　ゴルフ以外で楽しみにしていることを訊ねてみると「妹と遊ぶこと」と真っ先に答えてくれた福井選手。2学年下の妹とは仲が良く、練習の合間に公園で遊ぶことを楽しみにしているそう。家庭では「家族思いのとっても優しいお兄ちゃん」のようだ。
　「4大メジャー大会やオリンピックで、優勝を狙える選手になりたいです。そしてジュニアの選手にも尊敬してもらえるゴルファーを目指したいです」と最後に目標を語ってくれた福井選手。実力と優しさを兼ね揃えた次世代のアスリートとして、躍進を続けてくれることを期待するばかりだ。