愛知県スポーツ局スポーツ振興課
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【引退記念】荒木絵里香メモリアル
太く長かったバレーボール人生!

日本のバレー史に残る数々の記録
オリンピックでは日本のメダル獲得にも貢献

 国内のバレーボールリーグに参戦すること17年、常にトップ選手として活躍してきた荒木絵里香さん。2016年に刈谷市、豊田市をホームタウンとするトヨタ車体クインシーズへ移籍してから、愛知県のバレーボールシーンを引っ張ってきた。
 リーグでは歴代1位となる通算出場セット数1585、通算ブロック決定本数1335という大記録に加え、ベスト6賞11回、ブロック賞8回、2度のMVP受賞など、数々の栄誉に輝く。また、日本代表としてはオリンピックに4大会連続出場を果たし、主将を務めた2012年のロンドンオリンピックでは28年ぶりとなる銅メダルを獲得。日本のバレーボール史に残る快挙を成し遂げた。
 東京2020オリンピック出場後、9月22日(水)に引退を発表。太く長かった現役生活に終わりを告げた。


「バレーボールを味わい尽くせた」
晴れやかな表情で語った競技人生

 10月5日(火)に行われた引退会見に、荒木さんは髪をバッサリとカットしたショートボブ姿で登場。会見の冒頭では、「大きな目標であった東京2020を終えたこと」「娘と過ごす時間を大事にしたい」「これまでバレーボールが上手くなりたい一心で臨んできたが、上手くなるということに対して、自分の中で能力の限界を感じた」と引退を決意した3つの理由をあげた。また、“バレーボーラー荒木絵里香”を客観的に見ての評価について聞かれると、「執念深く、諦めが悪い。不器用だからここまで執念深くやれました」と苦笑いしつつ答えた荒木選手。これまでを振り返り、「バレーボールを味わい尽くせた」と語る様子から、充実した競技人生であったことを感じさせた。
 小学5年生からバレーボールを始めた荒木さん。当時すでに180㎝近くも身長があったそうだ。卒業文集に「将来オリンピック選手になりたい」と夢を書き込んでいたというが、その夢を叶えられただけでなく、これほど長く選手生活を送れたことは幸せな時間だったという。その競技生活を全面的にバックアップしてくれたのが荒木さんの母親、いつも前向きな言葉で背中を押してくれた夫でラグビー元日本代表の四宮洋平さんと娘の和香さん、高校時代の恩師、チームのスタッフたちだ。これらの人々に改めて感謝の想いを告げるその表情は実に晴れやかだった。
 会見の最後には、新キャプテンとして今後のトヨタ車体クインシーズを牽引していく藪田美穂子選手から花束を手渡された荒木選手。自身が果たせなかったチームの初優勝を後輩たちに託し、レジェンドは表舞台を去っていった。


次のステージに向けて早くも始動
荒木さんの活躍はこれからも続いていく

 荒木さんは今後、クインシーズのチームコーディネーターとしてチームの魅力発信や若い選手たちへのアドバイスなどを行っていく予定だ。合わせて、バレーボール界の発展策を学ぶため、大学院へ進学するという新しい夢や、バレーボールで培った経験や出産後に選手復帰した自身の経験を生かし、女性の社会参画のために活動していく考えも明かした。
 一方で、「今まで参加できなかった娘の学校行事にも参加したいですし、母に頼りっぱなしだった料理も頑張りたい」と、家族と過ごす時間も楽しみにしている様子の荒木さん。かけがえのない親子の時間を、今までの分も存分に味わってほしいと願うばかりだ。


クインシーズで過ごした6年間
その一部を『aispo!』と共に振り返る

 愛知県のスポーツを盛り上げるため、『aispo!』をはじめ、愛知県のイベントなどにもたびたび登場してくれた荒木さん。『aispo!』の過去記事などから荒木さんのこれまでを振り返りたい。

aispo! vol.23(2019年WINTER)巻頭特集「荒木絵里香」

 通算ブロック決定本数の日本記録を更新した直後のインタビューでは、普段見慣れない私服姿で登場。オリンピックへの思いなどを語った。

aispo! vol.23はこちらから
https://aichi-sports.jp/magazine/ebook23/

 また一問一答のインタビュー動画にも登場し、当時5歳だった娘の和香さんとの日常などを教えてくれた。

インタビュー動画はこちらから
https://www.youtube.com/watch?v=ZJXPs5ebnck

愛知県本庁舎公開イベント(2019年11月)

 2019年に行われた愛知県庁の本庁舎公開イベントのトークショーに出演し、バレーボールの魅力を語ってくれた。トークショー後にはサイン会・撮影会を実施。ファンとの交流を楽しんでいた。

aispo! vol.25(2020年 SUMMER)巻頭特集「スポーツの力」

 世界中がコロナ禍の猛威に揺れた2020年、「スポーツの力」で困難を乗り越えるべく、想いを込めたメッセージを届けてくれた。

aispo! vol.25はこちらから
https://aichi-sports.jp/magazine/ebook25/

愛知のスポーツイベント再開応援PROJECT「Restart」(2020年10月16日)

 愛知のスポーツイベント再開応援PROJECT「Restart」にも参加。感染防止対策に取り組みつつ、リーグ再開に向けて練習に励む様子を伝えた。

※愛知のスポーツイベント再開応援PROJECT「Restart」Webサイトは閉鎖しています。

インタビュー動画はこちらから
https://www.youtube.com/watch?v=87lyhBbquEY


 ほかにも「aispo!」に何度も登場してくれた荒木さん。
 本当に長い間おつかれさまでした。

その他の掲載はこちらから
aispo! vol.18(2018年AUTMN) https://aichi-sports.jp/magazine/ebook18/
aispo! vol.22(2019年AUTMN) https://aichi-sports.jp/magazine/ebook22/
aispo! vol.30(2021年AUTMN) https://aichi-sports.jp/magazine/ebook30/


 
PROFILE
荒木絵里香 Erika Araki

1984年、岡山県に生まれる。
1995年、小学校5年生時にバレーボールを始める。
2000年、バレーボールの名門・成徳学園高等学校(現下北沢成徳高等学校)に入学。高校3冠を達成。
2003年、旧Vリーグの東レアローズに入団。ルーキーながらベスト6賞を獲得。また、この年に初めて日本代表メンバーに選出される。
2008年、所属するアローズがV・プレミアリーグ(現Vリーグ)で初優勝。自身もMVP・スパイク賞・ブロック賞・ベスト6賞、Vリーグ日本記録賞(スパイク部門)を獲得。また北京オリンピックでオリンピックに初出場を果たし、ベストブロッカー賞を受賞。同年秋にイタリアのセリエAへ1シーズンのみ移籍。
2012年、ロンドンオリンピックに主将として出場。女子の日本代表にとって28年ぶりとなる銅メダルを獲得。
2013年、元ラグビー日本代表の四宮洋平さんと結婚。同年をもってアローズを退団。
2014年、長女の和香さんを出産。その後上尾メディックス(現埼玉上尾メディックス)からV・プレミアリーグに復帰。
2016年、トヨタ車体クインシーズに入団。リオデジャネイロオリンピックに出場。
2017年、休養を挟み6年連続ブロック賞を受賞するなど、クインシーズのシーズン3位に貢献。バレーボール女子アジア選手権では2度目の優勝を飾る。
2019年、通算ブロック決定本数の日本記録を更新(当時)。
2021年、東京2020オリンピックに出場。オリンピック終了後に引退を発表。今後はクインシーズのチームコーディネーターとして活動する予定。



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