奥三河の美しい自然と温かい人情が全国のトレイルランナーを出迎えた
第2回奥三河パワートレイル
愛知県最高峰の茶臼山から湯谷温泉までの70km。
森を抜け、頂を越える過酷なレースが自然豊かな奥三河で行われました。
第1回の完走率30%がこのレースの過酷さを物語っています。
レースプロデュースは、斑尾高原、信越五岳など数々のレースを手がける石川弘樹氏。
第2回では、制限時間を1時間延長(13時間)するとともに、第1回大会よりも参加資格を厳しくしたそうです。さらに、第2回大会でありながら、10月にポルトガルで行われる「2016 IAUトレイル世界選手権」の国内代表選考レースにも指定されたことから、参加者のレベルの高さが注目されました。そんな中で、スタート地点の茶臼山高原には、男子692名、女子88名、合計780名の参加者が集まり、完走者は475名、完走率はなんと60.9%と前回を大幅に上回りました。
コースは過酷ながら、奥三河の豊かな自然を堪能できるのがこの大会の魅力でもあります。
茶臼山高原をスタートし、風車のふもとを走る面ノ木風力発電所や「棚田百選」に選ばれた四谷千枚田を眼下に眺め、古刹のある鳳来寺山を走破し、ゴールの湯谷温泉を目指します。
また、コースの途中には、参加者の疲れを癒してくれるエイドステーションが5ヶ所設けられました。
地元のボランティアによる猪汁や五平餅などの特産品が振舞われ、さながら特産品のバイキング状態。
そして、参加者に元気を与えていたのが、エイドステーションや沿道からの声援でした。
手作りの歓迎ゲートや、うちわやメガホンを手に、お年寄りから子供まで、町を挙げての応援が嬉しかったと参加者に好評でした。
さて取材する側としては、立ち回りが最大のポイントでした。
参加者にまじって移動するなどは、あきらかに自殺行為。結局のところ、車両を使っての先回り手段をとったわけですが、トップの選手を確認できたのはフィニッシュのみ。
総合優勝の小原将寿選手のフィニッシュタイムが7時間20分35秒ですから、起伏のある林道や登山道のあのコースを10km1時間強で走ってしまうとは、まさに超人です。
トレイルランニングの聖地を目指す奥三河が誇るこの大会。まだ2回目が開催されたばかりですが、今後も地元の関係各位と協力しながら、参加者と地域が一体になって育てていってほしいです。
<入賞者写真>
男子入賞者左から
優勝 小原将寿(神奈川県)HOKA
2位 吉原 稔(東京都)ぷ?たろうランナー
3位 大瀬和文(東京都)SALOMON
4位 望月将悟(静岡県)
5位 木村隼人(石川県)
6位 谷川照樹(愛知県)愛知県庁クラブ
女子入賞者左から
優勝 大石由美子(静岡県)
2位 太田美紀子(京都府)京都炭山修行走
3位 丹羽 薫(京都府)SALOMON
4位 湯浅綾子(東京都)inov-8/MONTURA
5位 芦澤ひとみ(東京都)江戸くノ一組
6位 野間陽子(東京都)すぽるちば
スポーツカメラマン 村松繁昌