空前の自転車ブーム
子供から大人まで
爽やかな秋風を切って走ります。
さまざまなサイクルイベントを取材するたびに思うのは、自転車愛好家のなんと多いことかな。
今では、1回のイベントに1000人以上の参加者が集まるのは常識になっています。
しかも年齢層の幅が広く、前回紹介したランニングバイクも含めるならば、3歳から80歳以上の高齢者まで、ほかのスポーツでは、類を見ないほどの幅広い年齢層に支えられているのです。
自転車の魅力を参加者に聞いてみると、ほとんどの人の入り口は、やはり健康のため。
ところが、自分が健康のために始めたことすら忘れさせてくれる魅力が、自転車にはあるようです。
同じところを移動するとしても車では感じられない、自然のにおいや風などの季節感を体感できる。
普段の生活とはかかわりのない、共通の趣味を持つ仲間ができて、人生の楽しみが増えたなど。
1台の自転車に一人で乗り、たんたんとこいでいるように見えますが、走っている本人にしかわからない魅力と充実感があるようです。
以前は、マラソン大会の開催をしていた自治体も、最近では、自転車イベントにも力を入れるようになっています。
また、イベントの種類もさまざまで、エンデューロといわれる2時間や1時間などの周回を競う耐久レースや、一般道にコースを設定したサイクリングイベント、高原や山などをのぼるヒルクライムなど、趣味や好みでイベントを選ぶこともできるようになりました。
爽やかな秋風の中を爽快に走り抜け、他のスポーツにはない充実した笑顔が印象的なスポーツなのです。
【カメラアイズ】
サイクリングイベントの場合は、風景を入れ込んで、「こんなにきれいなところを走っています」という様子を撮影、一方でエンデューロなどのレース系はかっこよさを意識して撮影している。
特にレース系は、正面よりもコーナーなどでの傾きを意識したり、スピード感を出せる流し撮りをすることが多い。
あまり速いシャッタースピードを使うとスポークが止まってしまうので、人物がブレない程度に250分の1あたりがおすすめ。
正面だったら、ピントのズレが速いことも考えて500分の1以上を使っている。
また、案外その時の状況が表情に出やすいスポーツなので、ヒルクライムのつらそうな顔やサイクリングイベントの満面の笑み、レース系の真剣な目などを狙ってみてもいいかも。
(スポーツカメラマン 村松繁昌)