ついにリオデジャネイロ・オリンピックが開幕しました。
日本からは28の競技に335人の選手が出場。金14個、総数30個以上のメダル獲得を目指して競技に望みます。
レスリングの吉田沙保里選手、体操の内村航平選手、卓球の女子団体チーム…。
前回のロンドンオリンピックでも好成績を残した有力選手の活躍に期待が集まります。
ロンドンで活躍したと言えば、アーチェリー女子団体の蟹江美貴さんを覚えている人も少なくないのでは。
愛知県岡崎市出身の蟹江さんは女子団体戦に出場し、この競技では男女通じて初めて銅メダルを獲得。人懐っこい笑顔で“癒やし系キャラ”として一躍時の人となりました。
残念ながら、女子団体チームは金メダルの韓国に負けてしまいましたが、前回の男子個人銀メダリスト古川高晴選手が出場するので、ぜひ応援しましょう。
弓の長さは自分の背丈と同じほど
せっかく応援するなら、アーチェリーのことを知っておくとより楽しめるはず。ということで、まずはどんな道具があるのかの確認から。
弓の種類は主に2つあり、オリンピックやアジア大会などで使われる弓は「リカーブボウ」。ハンドル(土台)や弦(ストリング)、照準器(サイト)など様々な部品が取り付けられています。
重さは7〜9kg程度、自分の足元から目線ぐらいまでの長さのものを使うとよいそうです。
矢(アロー)はアルミニウムやカーボンといっ素材でできたものが多く、使用者の体格や弓の引き具合で長さや重さを決めるのだとか。
このほか、弦が引っかからないよう服を抑えるための「チェストガード」や腕を守る「アームガード」、指先を保護する「タブ」などのプロテクターや、矢を入れておく「クイーパー(矢筒)」なども使用します。
次は矢の打ち方。基本動作は次の8つのステップに分けられます。
1.スタンス(足がまえ) 矢を狙ったところに当てるため、まずは足元を固めます。
2.セット(胴がまえ) 背筋をピンとまっすぐ伸ばし、体の重心を腰の中心に置くのがポイントです。
3.ノッキング(矢つがえ) 弦に矢を取り付け、引き手の指を弦にかけます。
4.セットアップ(打ちおこし) 弓と矢を持った両手を挙げます。
5.ドローイング(引き分け)セットアップされた弓を押す力と左右均等になるように弦と引きます。
6.フルドロー 引き手を顎に付け、狙いを定めます。ここが集中力を高める一番のポイントです。
7.リリース(矢ばなれ) 指をパッと離し、矢を放ちます。
8.フォロースルー(残身) 矢を放った後も、しばらくその姿勢を保ちます。
番狂わせもしばしば。判官びいきの日本人にぴったり
オリンピックでは、70m離れた場所にある直径122cmの的をめがけて矢を打ちます。
的は11個のゾーンに分かれ、矢が刺さったゾーンによって1〜10点を加算。
もちろん円の中心に近いほど点数は高く、ど真ん中に当たると10点です。
オリンピックの個人戦は1対1のトーナメント戦。3射×5回のセットマッチで行われます。
セットを取ると2ポイント、負けると0、引き分けは1ポイントで、先に6ポイント取ると勝者となります。
30年以上に渡ってアーチェリーの普及に取り組み、「生涯スポーツ功労者」として文部科学省から表彰を受けている愛知県アーチェリー協会の鈴村健治理事長によると、観戦のポイントは「メンタルが左右するため、大逆転や番狂わせが起こりやすいのがアーチェリーの面白いところ」なのだとか。
名前などが分からなくても、番狂わせを期待しつつゼッケンの数字の大きい下位の選手を応援するというのも、この競技ならではの観戦法と言えるでしょう。
気軽でカンタン。誰でもすぐに始められる
「見るのもいいですが、やった方が何倍も楽しいですよ」と鈴村さん。
「的の真ん中に当たった時の爽快感は何ものにも代えられません」。
紀元前、狩猟のために弓と矢を使ったことが始まりとされるアーチェリー。知らず知らずのうちに人間の狩猟本能を呼び覚ましているのかもしれませんね。
確かに激しい運動ではないので、子どもからお年寄りまで、どんな世代の人も気軽に楽しめるのが魅力のひとつ。
そういえば蟹江さんが始めたきっかけも「走らなくてもよさそうだから」というものでした。
最近、運動不足だと感じている人にオススメしたいスポーツです。
「私もやってみたい!」と思った人は
愛知県アーチェリー協会 TEL 080-5127-3227
へお問合せを。
アーチェリーのことについて詳しく教えてくれますよ。
(ライター : 鶴 哲聡)
写真提供:愛知県アーチェリー協会