あいスポ|スポーツ体験ブログ

  • 【このスポーツをもっと好きになる!】 ボクシング編

  • 2016/10/18
  • ダイエットにも最適!?
    見てもやっても熱くなるスポーツ

    現在、日本のボクシングジム所属の世界チャンピオンは全部で8人。
    この8月から9月にかけて5人のチャンプが王座を防衛し、1人が新たに王座に就いたばかり。
    熱く興奮をしながら、テレビ中継に釘付けになったという人も多いのではないでしょうか。

    ちなみに、日本ボクシングコミッションまとめによると2015年現在で日本のジムから輩出された世界チャンプは約80人。
    東京のジム出身者が圧倒的に多い中、愛知のジムからは、畑中清嗣、薬師寺保栄、飯田覚士、戸高秀樹、田中恒成の5人が栄光のチャンピオンベルトを獲得しています。
    とくに畑中さんと薬師寺さんは愛知の享栄高校ボクシング部出身。インターハイに出場するなどアマチュアボクサーとして活躍後、プロに転向し世界一にまで上り詰めました。
    両氏とも現在は地元でボクシングジムを開き、後進の指導・育成にあたっているそうです。

    野球やサッカーのようにプロとアマチュアに分かれているボクシング。
    オリンピックへの出場はアマ選手に限られていましたが、リオデジャネイロ五輪から、プロアマ両方出場できるようになりました。
    グローブを着けた拳でパンチを繰り出し、相手の上半身にヒットさせてダウンを奪う、という本質はプロもアマも変わりませんが、試合形式や服装など意外にも相違点が多いのも特徴です。
    それぞれを比較しながら、あらためてどんなスポーツなのかをおさらいしてみましょう。

    まずプロとアマで異なるのがグローブ。
    外側の素材は本革や合皮などで変わりませんが、大きく違うのが中身。プロのグローブには薄いウレタンスポンジと衝撃吸収用のスポンジが入っているだけですが、アマのものには綿状の衝撃吸収材が入っています。
    顔面などにパンチを食らった時のダメージを考慮して、アマチュア選手はより安全性の高いグローブを使っていることになります。

    また、安全性という点では、服装にも違いが。
    プロは上半身裸にトランクス、リングシューズという格好ですが、アマチュアの場合はランニングシャツを着ることが義務付けられています。
    以前はヘッドギアの着用することになっていましたが、「着用しないほうが脳震とうを起こす可能性が低い」という調査結果に基づき国際ボクシング連盟は2013年からヘッドギアの着用を廃止に。リオデジャネイロオリンピックでは32年ぶりにヘッドギアなしで競技を行うことになりました。(ただしこの措置は男子のみ。女子は着用が義務付けられています)

    ちなみにグローブの重さは、アマチュア(男子シニア)の場合はどの階級も10オンス(約28グラム)に統一されていますが、プロボクシングを統括する日本ボクシングコミッションによると、プロの場合ミニマム級からスーパー・ライト級までの体重の軽い階級は8オンス(約22グラム)、それ以上の階級は10オンスのグローブを使うことがルールで定められています

    試合形式もプロとアマでは異なります。
    1ラウンド3分というのは変わりませんが、アマは全て3ラウンド制なのに対し、プロは総じて長く、団体によって12ラウンド制や15ラウンド制を採用しています。
    階級もアマが体重の重い順にスーパーヘビー、ヘビー、ライトヘビー、ミドル、ウェルター、ライトウェルター、ライト、バンタム、フライ、ライトフライの10階級なのに対し、プロはさらに細かく18のクラスに分かれているそうです。

    ダウンした相手が10カウント以内に立ち上がれないとノックアウト(KO)勝ちになるというのはプロもアマも同じ。また、判定で勝敗を決める際の採点方法も、リオデジャネイロオリンピックから、20点満点で相手に有効なパンチを当てるたびに1ポイントを付与する採点方式からプロと同じ10点満点の減点方式でラウンドごとに採点する方式に変更されました。
    少しずつですが、プロとアマチュアの垣根が低くなってきているようです。

    ボクシングの起源は、一説には1万年も前とも言われていて、遅くとも紀元前600年代に開催された古代オリンピックではボクシングの原型となる競技が行われていたそう。
    このスポーツがずっと長く続いてきたのは、人間の持つ闘争本能が呼び起こされてきたからかもしれません。
    これからは、プロとアマの違いに注目して観戦すると、さらに面白くなるのではないでしょうか。

    さすがに試合をするのは無理でも、運動量の多いボクシングはダイエットやシェイプアップにも最適。
    最近ではスポーツ要素を取り入れた「ボクササイズ」など、老若男女問わずジムで汗を流す人も多数います。愛知県内にも名古屋を中心に10軒以上のボクシングジムがあるので、近くのジムを訪ねてみるとよいでしょう。


    (ライター : 鶴 哲聡)

    撮影協力:

    カメラマン : 高島裕介
  • こちらは選手育成ではなくトレーニングが目的のジムで、ミット打ちなど楽しみながらトレーニングする会員
  • サンドバックを打つ女性会員。昼間は女性や50代以上のシニア層も多いそう
  • スパークリングではなく、力を抜いて寸止めのパンチを放つマス・ボクシングをやっている会員
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