愛知県は競技人口日本一
他の競技にはないスピード感が魅力
愛知県卓球協会への登録選手数17268人(平成27年度現在)は日本一。
小中学生の選手が1万人以上も参加する「一万人卓球大会」や全国で最大規模の「愛知県社会人卓球リーグ戦」などジュニアからシニアまでさまざまな大会が開催され、世界チャンピオンを含めて数多くの名選手を輩出しているという愛知県。意外に思う人も多いかもしれませんが、実は卓球の盛んな地域なのです。
2016年のリオデジャネイロオリンピックで、愛知工業大学卒業の吉村真晴選手が男子団体の銀メダル獲得に貢献したことは、記憶に新しいところ。
また、同年に行われた世界ジュニア選手権大会で中国の11連覇を阻んだ男子団体チームのメンバーに、愛知工業大学名電高等学校の木造勇人、松山祐季の両選手が名を連ねるなど、愛知県ゆかりの選手の活躍が目立ちました。
関連して、愛知工業大学及び愛知工業大学名電高等学校は、それぞれのカテゴリーで全国に名の知れた強豪校です。
2016年の戦績を見ると、愛知工業大学は全日本大学総合卓球選手権大会(インカレ)で連覇を逃し惜しくも3位に。愛知工業大学名電高等学校は全国高校総体(インターハイ)で見事、21年ぶりの優勝を飾っています。
以前はとかく地味などと言われていましたが、福原愛選手のようなスター選手の登場や、オリンピックや世界選手権などでの日本チームの活躍などで、注目度もアップ。
まばたきするのもためらわれるような緊張感やテンポよくラリーが続くリズム感など、観るスポーツとして、他の競技にはない魅力にすっかり取り付かれてしまったという人も多いのでは。
もちろん、観戦するだけではなく、年齢問わず誰でも気軽にプレーできるというのも卓球の魅力のひとつです。
ここからは、観戦するにしても、自分でプレーするにしても、「これだけは知っておきたい」という卓球の基本ルールを紹介しましょう。
・1ゲーム11点制
・4ゲーム(または3ゲーム)先取で勝利
・サービスは2本交代
・サービスは自コートに1回、相手コートに1回バウンドさせる
・2球目以降は相手コートに1回バウンドさせればOK
・ラリー中にラケットを持たない方の手を台に付くと反則。相手のポイントに
・ダブルスはペアが交互に打つ
選手によってラケットの握り方やプレースタイルが違うのも卓球の特徴のひとつ。
まずはラケットの握り方。主に次の2通りがあります。
<シェークハンド>
その名の通り握手をするようにグリップを握る方法。人差し指は立てたままでバック面を支えます。
<ペンホルダー>
ペンを持つように、親指と人差し指でグリップの付け根を囲むように握り、残り3本の指でバック面を支えます。
最近の主流はシェークハンドのようですが、これから始めるという人は持ちやすい方法を選ぶとよいでしょう。
また、プレースタイルは次の3つのスタイルに分類することができそうです。
<ドライブ型>
ボールをこするように下後方から上前方にスイングすることで、前進回転(トップスピン)をかけるドライブ打法を中心にした、最もオーソドックスな戦法。
<速攻型>
卓球台の近くに陣取り、スピードの速いボールを相手コートに打ち込むスマッシュ打法を軸とした攻撃的なスタイル。
<カット型>
卓球台から遠く離れ、相手の打ち込んで来たボールに後進回転(バックスピン)をかけて返球するカット打法をひたすら繰り返し、相手のミスを誘う守備的な戦術。この戦術を採用する選手をカットマンと言います。
リオオリンピックの日本代表選手で言うと、男子の3選手(水谷隼、吉村真晴、丹羽孝希)と石川佳純選手がドライブ型、女子の福原愛選手と伊藤美誠選手が速攻型に分類できます。
また最近では、カット型を基本としながらも戦況に応じて攻撃に転じる「攻撃型カットマン」も登場。こうした個々の特徴を頭に入れて観戦すると、より面白くなるのではないでしょうか。
ぜひ始めてみたいと思った人は、一度名古屋市にあるタクシンスポーツを訪れてみては。
プレーヤーの間でも有名な卓球用品の専門店なので、自分に合ったラケットを揃えることができるはず。
また、ジュニアや婦人向けの教室も開いていて、ここから全国へ巣立っていった生徒も多数いるそうです。せっかく始めるのであれば、こうした実績ある教室でしっかり基本から習ってみてはいかがでしょう。
(ライター : 鶴 哲聡)