東京オリンピックの正式種目に決定
開放感・爽快感がハンパないマリンスポーツ
今回取り上げるのはサーフィンです。個人が思い思いに楽しむお洒落なマリンレジャーというイメージが強いかもしれませんが、国際的な競技会も盛んに行われているスポーツ。
プロサーファー世界一を決めるワールドサーフリーグという大会の賞金総額は、1試合でなんと1億円にものぼるそう。
2020年に開催される東京オリンピックでも正式種目に追加され、ますます注目度が高まっています。
愛知県は田原市の赤羽根ロングビーチをはじめサーフィンが楽しめるスポットがたくさんあり、国内プロ・国際大会も数多く開催されているサーフィンの盛んな地域。実は「東京オリンピックのサーフィン会場を田原に」との誘致活動を行っていたほどでした。
残念ながらオリンピックの会場は千葉県に決まってしまいましたが、愛知が全国でも有数のサーフィンスポットであることに違いありません。昨年8月には全日本サーフィン選手権大会の会場となったほか、今年の7月には伊良湖で日本プロサーフィン連盟主催の大会の開催も予定されているそう。
これを機会に競技を見たり、始めてみたりするのもいいかもしれませんね。
オリンピックIOCのサーフィン競技は、波に乗っている時にボードの方向を変える「マニューバー」などの技のクオリティを審査員がジャッジする採点方式で行われます。
いかに難易度が高く、バラエティー豊かな技を繰り出せるかが勝敗のカギ。いい波をいかにつかまえるのか、選手同士の駆け引きもポイントとなるそうです。
東京オリンピックには、国内外のトップ選手が集まる予定。波の上にいるとは思えない、アクロバチックな大技を楽しむことができるのではないでしょうか。
サーフィンは見てお洒落、やって楽しいスポーツの代表。せっかく自宅からそう遠くない場所で楽しむことができるのですから、ぜひ始めてみることをおすすめします。ここからは初心者の方が始める前に、ぜひこれだけは知っておいてほしいという基本用語を紹介しましょう。
・サーフボード…9フィート(約2.7m)以上のロングボードとそれより短いショートボードの2種類があります。初心者はショートボード~ファンボードのほうが扱いやすいようです。
・パドリング(パドル)…サーフボードに腹ばいになって、クロールのように腕を動かして泳ぐこと。サーフポイントに向かったり、波に乗ったりする時に必要な基本技術です。
・テイクオフ…パドリングの状態からサーフボードの上に立ち上がる動作のこと。
・オフショア…岸から沖に向かって吹くサーフィンに適した風のこと。沖から岸に吹く「オンショア」は海面を荒らすためサーフィンに適さないと言われています。
・サーフポジション…サーフィンに適した波が崩れる(ブレイクと言います)エリアのこと。
・スープ…波が崩れた後の白い波のこと。
・チューブ…波が筒状に巻いたような状態になること。サーフィンに適した状態の波で、この筒の中を進む「チューブライディング」はサーフィンの醍醐味のひとつです。
サーフィンの基本的な動きは①沖へ向かってパドリング②サーフポイントで波が来るのを待つ③波が来たら岸に向かってパドリング④タイミングを合わせてテイクオフ——というもの。
こうやって言葉で説明すると、私でもカンタンにできそうな気になりますが、初心者が波に乗れるようになるには、繰り返しトライすることが必要。イメージ以上に体力を使うハードなスポーツです。
でも、海という大自然を相手にする開放感は、他のスポーツではなかなか感じることのできないもの。うまく波に乗れた時の感動や爽快感は、一度覚えたら忘れられないのだとか。
赤羽根ロングビーチの近くにある「ミック グローイング サーフ プロ ショップ」は、創業40年近くになる老舗のサーフショップ。習熟度に合わせたスクールも開校しています。年齢性別問わず、多くの人が体験に訪れるそう。オリンピック協会公認インストラクターIOCの指導で、初心者でもほとんどの人がその日のうちにテイクオフができるようになるそうなので、興味のある人は一度チャレンジしてみてはいかがでしょう。
問い合わせ先は
ミック グローイング サーフ プロ ショップ(電話 : 0531-45-4577 Mail : kaido@oceankids.net)。
(ライター : 鶴 哲聡)