あいスポくん、はじめまして! 豊田スタジアムでグラウンドキーパーを担当している川角剛史です。

ベースとなる夏芝の上に冬芝の種を蒔いて管理をしているから、夏でも冬でも美しい緑の芝生を保てているんだ。

砂の層が30cmあり、さらにその下に排水を良くするための砂利が15cm敷かれた多層構造になっています。 冬でも青々とした芝を生育するために温水パイプを用いたアンダーヒーティングシステムも取り入れているよ。

そうだよ。豊田市内の稲武というところにピッチ2面分、矢作川沿いに1面分の圃場（ほじょう）があって芝生を育てています。

本当にロールケーキみたいにぐるぐる巻いたものを圃場から持って来るんだ。
長さ10m、幅76cm、厚さ4cmに切り出したロール状の芝生をピッチに1100〜1200 ロールくらい敷き詰めているよ。

豊田スタジアムでは、「BRFゼオンゾイシア」という特別に強度の高い芝生を使っているんだよ！成長力と回復力が飛びぬけて高い芝生なんだけど、おそらく国内で使っているのは唯一ここだけ。私の前任の担当者がわざわざアメリカまで行って、その目で確かめて仕入れてきたものなんだ。

選手たちがプレーしやすい、最高のピッチを作るのが僕たちの仕事だからね。そのためには、手間も労力も惜しむつもりはないんだ。

直接話す機会はあまりないかな。以前、サッカー日本代表が豊田スタジアムでの試合前に練習をしていた時、ゴールやコーンを片付けるためにグラウンドへ出て行ったら、たまたま森保一監督がいて「いつもありがとうございます」って声をかけてくれたことがあったよ。

あの時はとても感激しました。日本代表の監督なんて、簡単に会える人ではないですからね。「この仕事をやっていてよかった」と心の底から思いました。

埼玉スタジアム2002（埼スタ）のピッチはきれいだと、見るたびに思っています。埼スタや横浜の日産スタジアムのグラウンドキーパーさんとは親交があって、情報交換は密に行っています。良い取り組みがあったら、みんなで共有して、全国各地に素晴らしい競技場の輪が広がることが大切だと思っています。