ただいま、母校!名古屋ダイヤモンドドルフィンズ・張本天傑選手、インターハイに出場する後輩を激励!

中部大学第一高等学校バスケットボール部の出身
トップアスリートが母校の後輩たちとの練習を通じ、自らの原点となった学生時代を振り返る密着企画。第2弾では、Bリーグ・名古屋ダイヤモンドドルフィンズで活躍している元日本代表の張本天傑選手が中部大学第一高等学校のバスケットボール部を訪問した。
愛知県代表としてインターハイに挑む後輩たちに対し、「コートに出ている選手だけでなく、ベンチやスタンドのメンバー全員が一体感を持って戦うことが必要。優勝を目指して頑張ってほしい」と激励。偉大な先輩の熱い思いを受け取った後輩たちはインターハイでの活躍を誓った。

強い意志でチームを引っ張っていた高校時代
愛知県出身の張本選手は、身長198cm、体重105kgの恵まれた体格を活かした激しいディフェンスと、アウトサイドからの正確なシュートを得意とするパワーフォワード。
2016年に名古屋ダイヤモンドドルフィンズに入団し、攻守の要として長年チームの屋台骨を支えてきた。2021年には東京オリンピック日本代表に選出されている。
その張本選手が中部大学第一高校に入学したのは2007年のこと。今でこそ愛知を代表する強豪校となっている同校だが、張本選手の入学当時は全国大会の出場経験がない弱小校だったという。
「家から近かったこともありますが、僕の力でチームを全国に連れて行ければという思いもあって、中部大第一に入学することを決めました」。
そんな張本選手は入学早々にレギュラーの座を掴むと、その夏、同校として8年ぶりのインターハイ出場に貢献。その後も高校バスケの2大大会(インターハイ、ウインターカップ)全てに出場している。

常田健監督は「今でこそ大きな体でフィジカルの強い選手として活躍していますが、高校生の頃は線の細い選手でした。ただし、とても意志の強い選手で、チームを強くしたいという思いは人一倍持っていましたね。今のうちがあるのも張本の世代がしっかり土台を作ってくれたからだと思います」と張本選手の高校当時を振り返った。

時間のある限り顔を出して経験を伝えるのが母校への恩返し
「地元の名古屋ダイヤモンドドルフィンズで活動していて、すぐに顔を出すことができるので、プロ選手として培った経験やスキルを少しでも還元することが、僕にできる母校への恩返しだと思っています」と話す張本選手は、折を見て母校へ顔を出し、後輩への指導やアドバイスを行っているという。
7月に取材した今回は、インターハイが間近ということもあり、練習に入る前に張本選手と交流した。

張本選手が挨拶代わりに行ったのは、高校生とのシュート対決。2年前に名古屋ダイヤモンドドルフィンズのYouTube企画で、坂本聖芽選手(2025-26シーズンより大阪エヴェッサへ移籍)と共に母校で行ったシュート対決を再現。
高校側からは2人の選手が登場。チームでは主にシックスマンとしてゲームの流れを変える役割を担う、ポイントガードの西村謙槙選手(3年)と、張本選手と同じパワーフォワードの音山繋太選手(2年)だ。

今回は、高校生チーム(2人)VS張本選手に分かれ、リングに近い位置(セミサークル・FTライン・FTサークル・3P・ディープ3P・ハーフコート)から交互にシュートをしていき、どちらが先にゴールできるのかを競った。


ボールがリングに吸い込まれる度に、約50人の部員から「ウォー」と歓声が起こるなど、盛り上がりを見せた勝負の行方……勝者は高校生チーム!張本選手も「2人ともすごい!」と笑顔で祝福し、コートには拍手と笑顔が広がった。

【名古屋ダイヤモンドドルフィンズのYouTubeはこちら】
メンバー全員で一体感を持って戦うことが良い結果につながる
続いては張本選手への質問タイム。現役部員から様々な質問がぶつけられた。

部員「高校時代はどんな練習をしていましたか?」
張本「練習前にブラジル体操をやってから、インターバル走をやるのがきつかったですね。夏になると朝の9時に自転車で近くの山へ行って、1周5キロのコースを5周するなど、陸上部と同じでずっと走っていた記憶があります」
部員「高校時代に印象に残っているエピソードは?」
張本「僕が高校生の頃はとにかく練習がきつくて、逃げ出す同級生もいましたよ。一日中携帯に電話をかけても出ないし、どこに行ったんだろうと思っているうちに、夜の9時頃にようやく連絡が取れたと思ったら『地下鉄名城線に8周くらい乗っていた』と話していました。今、富山グラウジーズでプレーしている同級生の宇都直輝と『絶対に毎日練習を続けよう』と励まし合って頑張ってきました。その努力が今につながっていると思います」
部員「常田監督の面白いエピソードはありますか?」
張本「先生の髪型はオールバックというイメージが強いと思うけど、お風呂上がりは髪を下ろしてめちゃくちゃかわいい髪型になるので、遠征などで一緒に泊まった時はチェックしてみるといいよ」

質問タイムの後は、張本選手からインターハイ(7 月 26 日~8 月 1 日)に向けての熱いエールが。質問タイムの和気あいあいとした雰囲気が一変。コートにピリッとした空気が流れた。
「インターハイとウインターカップは3年生にとっての集大成で、どれだけの思いをかけられるか。コートに出ている選手はもちろん、ベンチもスタンドも全ての部員が一体感を持って戦うことが大事になります。悔いを残さないよう、ワンプレーごとに集中して戦い、優勝を目指して頑張ってください」。

張本選手の激励を受けた西村選手は「とても良い刺激を受け、勇気が湧いてきました。今は、インターハイでの優勝を目指してやってやるという気持ちでいます」と話してくれた。

後輩たちに熱いメッセージを送った張本選手は中部大学第一高等学校のインターハイでの躍進に期待を膨らませつつ、新しくできたIGアリーナへ本拠地を移す名古屋ダイヤモンドドルフィンズの2025-26シーズンでの活躍を心に誓った。
母校でリフレッシュをした張本選手。10月から始まる新しいシーズンに向けて、英気を養うことができたようだ。
【新ホームアリーナとなる、IGアリーナ紹介記事はこちら】
張本選手の激励を受けてインターハイに挑んだ中部大学第一高等学校バスケットボール部は、7月27日に行われた1回戦では山梨学院高等学校と対戦した。ムアンバ・ジョナサン選手(3年)が22得点、16リバウンドの「ダブルダブル」をマークする活躍を見せて75-62で快勝。シュート対決に参加した西村選手も10得点を挙げるなど勝利に貢献した。2回戦は宮崎工業高等学校と対戦し、こちらも勝利。
3回戦では昨年のインターハイチャンピオンの東山高等学校(京都)と激突。前半は互いに一歩も譲らず35対35の同点で折り返したが、後半に入って東山高等学校の攻撃力が爆発し、一気に点差を離され、最終スコアは63対83と悔しい結果に終わってしまった。
この悔しさをバネにさらなるレベルアップを図り、集大成となるウインターカップでは良い結果を残すことを、張本選手も期待していることだろう。
【訪問した際の動画はこちら!】

PROFILE
張本天傑
はりもとてんけつ。1992年1月生まれ。愛知県出身。中部第一高校、青山学院大学卒業。2016年から名古屋ダイヤモンドドルフィンズに所属し、2025-26シーズンで在籍10年目を迎える。
中部大学第一高等学校バスケットボール部
ウインターカップに 10回以上の出場歴を誇る、愛知県屈指の強豪校。全国ベスト4入りや複数回の東海大会優勝など、安定した強さを見せ続けている。張本天傑選手をはじめ、プロ選手も多数輩出している。
https://sites.google.com/chubu-ichi.ed.jp/basketball
Instagram: @chubu_d1
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