名古屋グランパスの魅力をサポーターが語り尽くす!魅力座談会「前編」
熱心に応援しているファンだからこその視点で、そのチームの魅力を語る新企画。今回は、名古屋グランパスファミリー(サポーター)が集結。グランパスの歩んできた30年や忘れられないシーンを振り返り、今シーズンへの期待やファンならではの注目ポイントを語った。
座談会メンバー
関谷憲生さん
Jリーグ発足前の1992年、名古屋グランパスエイトのチーム設立時からの大ベテランファン。
名古屋グランパスの応援団体『Grampus S.A』の代表を務め、ホーム戦アウェイ戦ともにほとんど参戦。
時川栄美子さん
グランパスの応援は1993年から。2008年のJリーグ最終戦で、サポーターの大分観戦ツアーに参加したのをきっかけに、本格的にグランパスのディープなファンに。
後藤一郎さん
1993年からJリーグのファン。Jリーグ発足時は横浜在住で、横浜フリューゲルスも応援。フリューゲルスが消滅した1998年に、グランパスのファンクラブに加入。
浦紗也加さん
姉妹でグランパスサポーター、浦姉妹の姉。リーグ降格した2017年からグランパスを応援。東京在住だが、妹の遥香さんの遠征に付き合って観戦を繰り返す中で、個人でも応援に出かけるグランパスサポーターに。
浦遥香さん
浦姉妹の妹。小学生の時の無料招待をきっかけにグランパスの魅力に目覚める。J1優勝(2010年)を飾った翌年からのサポーターで、今年でサポーター歴13年目。
川島勇貴さん
ストイコビッチが監督になった2008年、父親に誘われて出向いた試合がきっかけでグランパスファミリーの一員に。20代にして現在サポーター歴14年目。
本間美紀さん
グランパスがJ1を降格した2017年から応援を開始。推しの選手の応援フラッグを自作して観戦に臨んでいる。試合観戦を通じて川島さんなどサポーター仲間が増えたとのこと。
Q 年間でどれぐらいスタジアムへ観戦に行きますか?
関谷さん
ホームもアウェイも、ほとんど観戦していますよ。
川島さん
Jリーグの34試合以外にも、ルヴァンカップと天皇杯もありますね。
浦さん(姉)
関東での試合には何人かが集まって車に乗って行くんです。日帰りで、試合を見て、パッと帰る。関東のスタジアムは行きやすいところが多いので、私はアウェイ観戦の方が多いかもしれません。
浦さん(妹)
私は、4分の3くらいは行ってるかなぁ。仕事で休みが取れる限り、行きますね。
関谷さん
グランパスファミリーの皆といつも話しているんですが、環境が変わって忙しくなったり体調を崩したりして、なかなか観戦できなくなった時に、無理をしないでほしいんです。せっかく応援の仕方を覚えてくれたり、こうやって好きになってくれたのに、無理しちゃうとずっと来れなくなってしまうので、そのほうがゴール裏から見た時にも損失が大きい。それぞれの来られる範囲で、長く応援してほしいです。
後藤さん
そうですね。私は無理せず、土曜・日曜・祝日のホームだけ行くようにしています。水曜日のルヴァンカップもたまに行きますが、仕事に差し支えない範囲で…(笑)。
時川さん
私はたまたまなんですが、J2に降格した時と仕事を辞めるタイミングが重なったんです。これを機に土日休みの職場に変えて、いつでも行けるようになりました。
Q 推しの選手を教えてください。どんなところが好きですか?
川島さん
稲垣(祥)選手。もう、顔もプレーも全部いい!「ここで頑張ってほしい」というところでボールを奪取してくれるのが稲垣選手なので、まさに信頼できるキャプテンだと思います。
後藤さん
僕は和泉(竜司)選手ですね。アシストもできますし、自分で点も決められる。シーズンが始まる前に開催された選手とサポーターが集まる会で和泉選手の隣になったんですが、すごく大人しくて、そんなところもいいなと思います。
浦さん(妹)
私も、今シーズンの最推しは和泉選手です。2020年に鹿島アントラーズへ移籍したんですけどグランパスに戻ってきて、ボールを持っていない時の動きにキレが出るようになっていて、以前の和泉選手よりも輝いてます!!
川島さん
見るところがやっぱ、長年のファンらしいよね(笑)
時川さん
私は、森下(龍矢)選手!今年初めて日本代表に選出されて、戻ってきたらすごく上達していて、うれしくなりました。なんか、キャラが好きなんですよ。いつも楽しそう。
浦さん(姉)
私は、はるや(藤井陽也選手)かな。皆さんご存知の通り、昔はスタメンになるのも難しくて苦労していた期間が長いんですけど、今は攻められて結構危ないシーンでもしっかり守ってくれる。点を決めるほうが活躍するシーンとしては分かりやすいけど、逆に守ってくれているところの安心感がいいですね。あと、ファンサ(「ファンサービス」のこと)もいい!
浦さん(妹)
分かる!めっちゃ優しい!!オフの時に選手と触れ合う機会があると、試合外での良さを知れて、うれしいですね。
本間さん
私はセンターバックの選手をすごく好きになるタイプで、中谷選手のフラッグを自作して応援しています。
一同
お~、すごい~!!
本間さん
あまりテレビにも映らないけど、すごく重要な役目をしているんですよ。1対1の戦いに勝った時のかっこ良さ!後ろで見ていても安心できるので、「さすがだな」と思います。
川島さん
僕も稲垣選手のフラッグを自作しました!!
本間さん
私の真似したんですよね(笑)。いつも2人並んで、フラッグ掲げて応援してます。
関谷さん
今回移籍しちゃったマテウス選手もそうですけど、一生懸命さが伝わってくる選手は注目したくなりますよね。そういう意味で言えば、稲垣選手はいろいろなチームに在籍してきましたけれど、今はキャプテンとしてチームをまとめているし、名古屋の顔として存在してくれている。もちろん、はるや(藤井選手)のようにグランパス育ちの選手が将来的に名古屋の顔になっていくのは、それに越したことはないんだけど、他チームから移籍してきて今は名古屋の顔になっているのは、本当にすごい。プレーもそうだし、プレーじゃない部分、人望などがないとチームの顔にはなれないので、尊敬しています。
Q 印象に残っている試合を教えてください。
川島さん
断トツなんですけど、J2に降格していた2017年の最終戦です。J1昇格プレーオフの決勝で、アビスパ福岡と対戦してJ1昇格を決めた試合ですね。当時は大学生だったので、そのシーズンはほとんど全試合を見に行って、いろいろな想いがあった中での一戦でした。開幕戦ではコールリーダーの方が「J2は1年だけ。絶対に来年はJ1に上がるぞ!」と宣言していましたがリーグ成績は3位。1位で昇格が決まるわけでもなく運も味方にして、最後の一戦は引き分けでJ1昇格を決めたんです。
時川さん
あれは泣きましたよね。なんかね、優勝とかそんなんじゃなくて「なんか違ったな」みたいな感じ。
浦さん(妹)
なんかあれを味わっちゃうと、もう「サポーター辞めるのは無理だな」と思っちゃった。
本間さん
あとは、2021年にルヴァンカップ優勝を決めた埼玉スタジアムでの試合も結構きました。普通に泣けました。
後藤さん
2010年にJ1優勝した時も感動しましたよ。
川島さん
あの試合、親が連れて行ってくれなかったんです。もう一生恨みます(笑)。優勝を家のテレビで見てて、次の試合がホームだったんですけど、「どうせまだ決まらないから来週でいいよ。我慢しろ」って言われて。「だから言ったじゃん!」って泣いて抗議しました。そういう意味では印象深い試合です(笑)
浦さん(姉)
あと、久しぶりに声出し応援できるようになった試合は、最初の声出しで胸にきました。
時川さん
声出し応援の全面解禁は3年ぶり。それでも、いざチャントを歌うと、忘れてなくて、ちゃんと歌えるんですよね。
関谷さん
印象深いという意味であればJ1リーグに復帰した2018年の最終戦ですね。12月1日に、グランパスの聖地・パロマ瑞穂スタジアムで湘南ベルマーレと対戦したんです。その時のグランパスの順位は16位という降格圏内にいたんですよ。基本的にはそれに勝たないとまた落ちる可能性がある。9分9厘ダメだと思われた状況だったんです。
川島さん
あー!思い出した。
関谷さん
試合は引き分けで、やっぱり勝てなくて、スタジアムがシーン…としたんです。試合が終わった瞬間に、こんなの聞いたことないって状況になって、ほんの1、2分後、奇跡的に上にいたチームが最後に失点して負けたんです。それによって、僕たちグランパスが残留できるって話になった瞬間の、あのスタジアムの、ドォォォォー…ッッッ!!!ていう聞いたことがない音というか声というか、もう、ほんとにすごかった。
本間さん
選手も、残留が決まったことを知らなかったんです。観客の声を聞いて知ったんだよね。
浦さん(姉)
スタジアムから点々と「ワーッ!」て声が聞こえてきて、それが連鎖していって。
関谷さん
そうそうそう。音が伝わって。あんなの聞いたことなかった。勝った時にはもちろん感動はあるんだけど、優勝もそうだし。あれは勝ってないのに、もうすごく感動したし。
浦さん(姉)
温かい空気になりましたよね。
関谷さん
そうそう。空気が一気に動いたというか、あれだけは他とは比べられないスタジアムの雰囲気だった。
※この座談会は8月上旬に実施しました。
(後編に続く)
座談会会場となったお店
【店舗名】HUB GRAMPUS PUB MIRAI TOWER店
【住所】愛知県 名古屋市中区 錦3-6-15先 中部電力 MIRAI TOWER1F-02
【電話番号】052-957-5582
【その他】https://www.pub-hub.com/index.php/shop/detail/128
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