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2022/05/24 aispo! News

aispo! News #6

悲願のB1昇格!来季はファイティングイーグルス名古屋が愛知のスポーツを熱くする!

 「B2優勝B1昇格」という旗印を掲げ、Bリーグ6シーズン目の戦いに挑んだファイティングイーグルス名古屋(以後FE名古屋)。2020-21シーズンのプレーオフクォーターファイナル敗退から再起を図り、チームの命運をかけた大型補強を敢行。今季のレギュラーシーズンではB2リーグトップの勝率.840で、東地区優勝を果たした。プレーオフでは王者の風格漂う戦いを見せ、圧倒的な強さでB1昇格を決定させB2チャンピオンにも輝いた。
 これで来季は同じく愛知県内に拠点を置く三遠ネオフェニックス、シーホース三河、名古屋ダイヤモンドドルフィンズと合わせ、4チームが国内最高峰のB1リーグでしのぎを削ることになる。B1に1都道府県のチームが集結するのは愛知県が全国最多であり、女子のWリーグでトヨタ自動車アンテロープスが2連覇を飾ったのも記憶に新しく、バスケットボールはフィギュアスケートと並ぶ、愛知を代表するスポーツカルチャーとなったのではないか。

昇格の原動力となった新加入プレーヤー

 今季の躍進に大きく貢献した日本人プレーヤーを3人紹介したい。
 1人目はPG(ポイントガード)の石川海斗選手。抜群のバスケセンスを誇り、加入後ほどなくブースター(ファン)のハートを鷲掴みに。ゾーンに入った時のプレーはまさに圧巻。時に相手ブースターもSNSで「#石川海斗被害者の会」を付けた投稿で賞賛を送る。

リーグ戦で1試合平均4.9アシスト(B2全体2位)を記録した石川選手

 2人目は同じくPGの笹山貴哉選手。同じく市内をホームタウンにする名古屋ダイヤモンドドルフィンズにBリーグ発足以前から在籍し、昨年のオフシーズンに移籍。クイックネスとアウトサイドシュートを武器にした華麗なプレーで、FE名古屋ブースターも虜にした。石川選手と交代で出場することが多く、タイムシェアしつつPGの2人が終始安定して試合をコントロールできる陣容に整備したことがB1昇格及びB2制覇に繋がった。

笹山選手は、名実共に名古屋のバスケを語る上で欠かせない存在になった

 最後はPF(パワーフォワード)のエヴァンス ルーク選手。アメリカ出身だが日本国籍を有する帰化選手で、2021年11月のFIBAワールドカップアジア地区予選日本代表メンバーに選出。泥臭い仕事からアウトサイドシュートまで幅広いプレースタイルを披露し、その名を一躍全国に轟かせた。ストレッチ4の魅力溢れる選手として、今後の日本バスケ界を占うキーマンだ。

ビッグマンながら素早いトランジションに対応する機動力も持ち合わせるルーク選手

「REBORN」から「New History」へ

 しかし、これらの新加入選手が能力を発揮しつつ、わずか1年でチームの結束力をここまで高められたのは、2006年からチームに在籍する宮崎恭行キャプテンや、川辺泰三HC(ヘッドコーチ)、千葉ジェッツで4シーズン指導歴を持つカルバン・オールダムAC(アシスタントコーチ)ら、チームの土台が強固であったことも大きい。昇格を決めた熊本ヴォルターズとのセミファイナルGAME2や、44失点に抑えたファイナルの仙台89ERSとのGAME3は、終始ハードなディフェンスで相手スコアラー陣を封じたことが勝負の決め手となった。
 再生したチームは今、新たな歴史に歩を進める。

プレーオフもチーム全体で強度の高いディフェンスを維持
就任から5年、ブースターとも気さくに交流する川辺HC

2022-23シーズンに向けて

 近年のB1では、昇格後から目覚ましい戦果を残すチームが多く見られる。安藤誓哉選手、金丸晃輔選手らを獲得し、チャンピオンシップ(CS)に進出した島根スサノオマジックや、若手を中心に年々成績を上げてきた信州ブレイブウォリアーズなど、B2時代互いに切磋琢磨したチームが大きなインパクトを残している。これらの昇格組やCSの雪辱に燃えるドルフィンズ、“青援”※を背に戦うシーホースら県内のライバルを相手にどのような試合を見せるのだろうか。
 来季のFE名古屋の戦いが今から楽しみでならない。
※ シーホース三河のオリジナルワードで、声援をチームカラーになぞらえて“青援”と呼ぶ。


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