ただいま、母校!大同特殊鋼Phenix TOKAI・可児大輝選手、中部大学春日丘高等学校の後輩に熱いエール

強靭なフィジカルを武器に将来が期待される大器
トップアスリートが母校の後輩たちとの練習を通じ、自らの原点となった学生時代を振り返る密着企画。第3弾では、ハンドボール・リーグHの大同特殊鋼Phenix TOKAIで活躍している可児大輝選手が中部大学春日丘高等学校男子ハンドボール部を訪問した。
可児選手は、身長186cm、体重90kgの恵まれた体格を生かしたパワフルな突破と破壊力満点の強烈なシュートが武器の25歳。2023-24年シーズンにはリーグHの前身、日本ハンドボールリーグで最優秀新人賞、得点王、フィールド得点賞の3部門を受賞し、パリ2024オリンピック男子アジア予選で日本代表入りを果たすなど、将来を期待されている逸材だ。
可児選手が母校へ足を運ぶのは、およそ1年ぶりのこと。まずは顧問の山本賢太郎監督と共に懐かしの部室へ。部室に入るのは卒業以来だったようで、歴代OBの額や自分の写真を嬉しそうに見ていた。
また山本監督によると、同校では毎年1月3日にOB会を開催しており、OB同士の試合や現役高校生との練習試合を行っているとのこと。可児選手も2025年のOB会に参加しており、母校とのつながりは卒業後も深いことがうかがえた。




母校は全国大会常連の愛知を代表する強豪校!
中部大学春日丘高等学校男子ハンドボール部は、全国大会の常連校。顧問の山本監督が就任した当時は部員数も少なく、全国大会出場など「夢のまた夢」だったそうだが、コツコツと実力を蓄えていき、今では愛知を代表する強豪校の一つへと成長した。
現在の部員は1・2年生合わせて55人。チームワークが良く、攻守に渡って一体感を持って戦うのが特徴だ。1月に行われた愛知県高等学校新人体育大会では5年ぶり5回目の優勝を果たした。高校生ハンドボールの2大大会(3月の全国選抜大会と8月のインターハイ)での上位進出を目標に、日々練習に励んでいる。
そんな部員たちにとってプロのハンドボーラーとして活躍し、日本代表経験のある可児選手は「憧れの大先輩」。山本監督によると「部員たちは可児選手と一緒に練習ができることを本当に喜んでいて、その日が早く来ないかと心待ちにしていた」という。

憧れの大先輩の一挙手一投足に注目が集まる
そして、いよいよご対面。翌日に全国選抜大会への出場をかけた第54回東海高等学校ハンドボール選手権大会·東海地区予選会を控えており、ただでさえ気合いが入っている中での憧れの存在登場に部員たちのテンションはマックスに。満面の笑みと割れんばかりの拍手による歓迎に可児選手も笑顔で応えていた。



※ハンドボールにおける松ヤニ(松脂)は、ボールのグリップ力を高めるために手やボールに塗る粘着物質。日本の多くの学校や一般の大会では床への付着を防ぐため禁止されており、代わりに両面テープが使用されることが多い。
キャッチボールなどで軽くウォーミングアップをした後はシュート練習。可児選手も部員たちに混じって参加した。この日は足のケガの影響で100%のコンディションではなかったものの、国内でもトップクラスの威力を誇るシュートを投げる様子を部員たちがじっと見守っているのが印象的だった。



後輩たちと共に汗を流す中で、可児選手はチームとしては「リーグH制覇」、個人としては「日本代表定着」という目標達成に向けて、思いを新たにしたようだ。
練習後、可児選手は後輩たちを激励。「それぞれの目標に向かって、強い心を持って最後までやり抜いてほしい。みんななら絶対にできる」と熱いメッセージを届けた。

キャプテンの上杉光史選手は、可児選手と同じポジション(レフトバック)。それだけに今日の練習を楽しみにしていたという。「いつもは動画でプレーをチェックしています。実際に一緒にプレーすることができてとても嬉しかったし勉強になりました。可児選手に少しでも近づけるよう、上を目指してもっと練習を頑張りたいと思います」。

ハンドボールに明け暮れた3年間を懐かしむ
「懐かしい体育館で後輩たちと一緒に汗を流せて楽しかったです。リフレッシュできたので、さらなる高みを目指して頑張ろうと思います」。晴れ晴れとした表情で後輩たちとの練習を終えた可児選手は、高校時代の3年間を次のように振り返った。
「とにかくうまくなりたくてハンドボール漬けの毎日でした。チーム練習が終わった後も毎日のように居残りをして『早く帰れ』と言われるまでシュート練習をしたり、テスト期間中でチーム練習が休みの時に学校のグラウンドで自主練習をしていたのを見つかって怒られたり、試合のことより日々の練習のことを思い出します。技術力はもちろん、人間的にも成長できた3年間でした」。
山本監督はなんと可児選手の高校2・3年時の担任で、部活だけでなく高校生活も共にしてきた。そんな山本監督が感慨深い様子で「向上心の塊のような選手。こちらが言わないと止まらないほど、ストイックにトレーニングを取り組んでいました。そうした努力の積み重ねで今の可児選手があるのでは。後輩たちの手本となるよう、更なる飛躍を期待しています」とエールを送る。

可児選手にとっても、中部大学春日丘高等学校男子ハンドボール部員にとっても、有意義な時間となったようだ。
合同練習の翌日、東海高等学校ハンドボール選手権に挑んだ中部大学春日丘高等学校は岐阜県1位の岐阜市立岐阜商業高等学校を破り、見事に全国選抜大会への切符を獲得。3月に開催される同大会で日本一を目指している。キャプテンの上杉選手は「僕たちの代で新たな歴史を作ります!」と力強く宣言。可児選手の活躍と共に、後輩たちの頑張りにも期待したい。


PROFILE
可児大輝
かにだいき。2000年4月生まれ。愛知県春日井市出身。小学生時代はドッジボールをしていたが、兄の影響を受け中学生になってから本格的にハンドボールを始めた。中部大学春日丘高等学校在学中にハンドボール男子日本代表アンダー19(U-19)入りを果たすなど、メキメキと頭角を現した。明治大学4年次より大同特殊鋼フェニックス(現大同特殊鋼Penix TOKAI)でプレーを始め、2023−24年シーズンには最優秀新人賞、得点王、フィールド得点賞の3部門を受賞、日本代表にも選ばれている。
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