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the FACE of aispo! 表紙の顔#5 名古屋グランパス FW ジョー

絶頂期のリアルストライカー

 Jリーグがスタートして27年。これまで数多くの有名外国人ストライカーが日本にやってきた。古くはイングランド・プレミアリーグで3度の得点王に輝いた名古屋グランパスのゲーリー・リネカーや、ジュビロ磐田でプレーをしたイタリアW杯得点王のサルバトーレ・スキラッチ。現在では、「神の子」と呼ばれるサガン鳥栖のフェルナンド・トーレスや、スペイン代表で最多得点記録を持つヴィッセル神戸のダビド・ビジャらがいる。だが、そのほとんどは絶頂期を過ぎた選手達。その点、ジョーは違う。2017年にブラジル1部リーグで得点王に輝くなど、第2の絶頂期を迎える中で日本でのプレーを選択。グランパスを引っ張る本物の世界的プレーヤーだ。

世界レベルの技術でチームに貢献

 ジョーは元ブラジル代表。日本戦でゴールを決めたこともある。左足の豪快なシュート、高さを活かしたヘディングシュートが特長で、利き足ではない右足の正確性も高く、どこからでもゴールを狙える万能型のストライカーだ。元々ゴール前で身体を張るプレーが得意だが、グランパスに来てからは風間監督の指導のもと、相手の裏を取る動きに磨きがかかっている。よりストライカーとしての幅を広げ、去年J1リーグでも得点王となった。なお、ブラジルと日本で2年連続得点王に輝いたのは彼だけである。
 こう言うと、ジョーの最注目ポイントはシュートだと思われそうだが、実は違う。パスを受けるプレーや、味方を活かすプレーにこそ注目したい。相手DFと競り合いながら、どんなボールでも自分のモノにしてしまうポストプレーは、一見地味に思えるかもしれないが世界レベルの技術だ。ストライカーなのにエゴイストではなく、得点する確率のより高い選手に迷うことなくパスを出す。「自分のゴールよりもチームが勝利することが一番大切」と、常にフォア・ザ・チームの姿勢を崩さない。
ジョーは、グランパスが優勝を目指す上で最も欠かせない選手のひとりなのだ。


PROFILE
1987年3月20日生まれ。ブラジル・サンパウロ出身。16歳でプロデビューし、18歳で欧州に活躍の場を移す。2008年には当時クラブ史上最高額でイングランドのマンチェスター・シティに入団。ブラジル代表として2014年母国開催のワールドカップにも出場した。2017年にはブラジル1部リーグで得点王とMVPの二冠を獲得、2018年はJ1リーグで得点王に輝く。


文=斎藤孝一
1965年刈谷市生まれ。TVディレクター兼カメラマンとして、様々なスポーツシーンを取材した後、スポーツライターとしての活動も始める。現在はサッカー新聞「エルゴラッソ」でグランパスを担当。Jリーグ公式HPやDAZN、月刊グラン、ソフトボール番組の制作、バスケットボール「岐阜スゥープス」の取材など、幅広く活動している。
Twitter @koukaz2001


チケット情報
「名古屋グランパス」公式HP http://nagoya-grampus.jp/



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