SPORTS JOURNALIST’S COLUMN
愛知県のチームや選手を追いかけている 各スポーツのスペシャリストが、独自の視点でその近況を語る。
BASEBALL 梅津晃大
©中日ドラゴンズ
産みの苦しみとなった2019年 来季は明るい未来が待つ!?
7年連続Bクラスの5位。こう書くとイマイチな成績に見えるが、2019年の中日ドラゴンズ、就任1年目の与田監督を採点するとしたら十分及第点ではないだろうか。というのも、どんな名将が監督をやったとしても、今年までは苦労することは明らかだったからだ。
生え抜きの若手を育ててチームを強化する方針に球団は舵を切っており、その成果が現れるまではまだ時間がかかる。そして何より、セ・リーグの他球団がちょうど戦力的に過渡期を迎えようとしていた。丸佳浩が抜けて主力の多くが故障を抱えていた広島東洋カープ、主砲の筒香嘉智がオフのメジャー挑戦を公言していた横浜DeNAベイスターズなどはその代表だ。なお、筆者の開幕前のドラゴンズの順位予想は4位だった。
開幕してみれば、やはりシーズン前半は苦労したものの、8月から立て直し、9月以降の成績は23試合14勝9敗。CS進出に肉薄した。この猛烈な追い上げの推進力となったのが梅津晃大をはじめ、藤嶋健人、山本拓実、石垣雅海といった、ここ数年で入団し後半になって一軍に合流してきた金の卵達だ。特に投手陣に関しては、開幕当初と大きくメンバーが入れ替わり、シーズン中にチームの再構築に成功した形だ。来季は開幕からその体制で戦うことができるだろう。前述のとおり、来季は他球団がチームを作り変える時期に差しかかっていることも考えれば、優勝争いも現実的な目標と断言していい。
ジョエリー・ロドリゲスの去就がわからなくなってきているが、二軍には根尾昂や石橋康太など、来季ブレイクを果たしそうな若手達が多数控えており、先のドラフトでも地元東邦高等学校の石川昂弥を始め、多くの有望選手を獲得することに成功した。彼らが台頭すれば、FAやトレードでの補強が無くとも、戦力の上積みは可能だ。ファンは大きな期待を持って来季を迎えていいだろう。
PROFILE
うめつ こうだい。1996年生まれ。宮城県出身。
2018年ドラフト2位でドラゴンズに入団。187cmの長身から投げ下ろす150km/hオーバーの直球と切れ味抜群のフォークボールを武器に、入団1年目 にして4勝を記録。早くも未来のエースの片鱗を見せつけている。
文=カルロス矢吹
1985年宮崎県生まれ。作家、日本ボクシングコミッション試合役員、(株)フードコマ代表。著書に『アフター1964東京オリンピック』等多数。文春オンライン『文春野球』にて、中日ドラゴンズ代表として連載中。
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