勝利に向け、日々邁進中!
愛知のチームの練習風景を徹底レポート!
第2回 トップおとめピンポンズ名古屋
2021年9月に開幕し、いよいよ終盤戦を迎えているノジマTリーグ2021-2022シーズン。愛知県から唯一Tリーグに参戦しているトップおとめピンポンズ名古屋の選手達は、今シーズンの目標達成に向け、たゆまぬ努力を積み重ねている。
日々の練習で各自の課題に取り組み、今シーズンのプレーオフ出場をめざす
Tリーグ女子では、今シーズンからプレーオフにセミファイナルを新設した。セミファイナルでは、レギュラーシーズン2位のチームと3位のチームが戦い、勝者はレギュラーシーズン1位とプレーオフファイナルを行う。トップおとめピンポンズ名古屋は今シーズン「3位までに入賞し、セミファイナルに出場する」を目標に、チーム一丸となって勝利を目指している。
選手たちは普段、それぞれが所属する実業団チームや大学などで自主トレや練習を行い、Tリーグの試合前になると、遠征先の体育館に集まってチーム練習を行う。チーム練習では、まず、フォアハンドやバックハンド、フットワーク系などの基礎練習を行った後、その地方の大学の卓球部に所属する学生やトレーナーを相手に実戦形式で練習する。
基礎練習の一つ「多球練習」は、たくさんの球を使い、連続して打球することで、卓球の基本ともいえる瞬発力や打球感覚を研ぎ澄ます練習だ。昨年度のアジア選手権で日本を優勝に導いた立役者のひとりである安藤みなみ選手の「多球練習」でのキレのある動きを是非ご覧いただきたい。
基礎練習を重ねつつ、選手たちが抱える技術的な課題に対しても、日々の練習の中から解決策を模索。監督と選手、また選手同士でコミュニケーションを取りながら、技術を追求していくのがトップおとめピンポンズ名古屋のスタイルだ。
例えば、安藤みなみ選手は、ラケットのバックハンド面に「表ソフトラバー」というラバーを使用し、ボールに変化をつけるプレースタイルで戦っている。そこで、よりバックハンドで緩急をつけた動きができるよう、監督との対話を重ね、試行錯誤しながら練習に励み、試合に反映しているという。また、若手のホープである大川真実選手は左利きのため、ダブルスのレシーブ練習を集中的に行う。ダブルスでは必ずフォアクロスへサーブを出す。そのため右利きの選手と組んだ場合、左利きの選手はパートナーの動きを邪魔することなく相手に打ち返すことができるのだ。Tリーグの場合、第1試合に行われるダブルスの勝敗がその後の試合の流れを大きく左右するため、ダブルスの強化は重要なポイントといえるだろう。
練習だけではなく、アスリートとして体のケアや道具の手入れも念入りに行なうこともルーティンメニューのひとつ。特に冬の時期、冷えたままの体をハードに動かすのはケガや故障につながるため、練習前と練習後は、専属のマッサージ師がつき、体を十分にほぐすことに重点を置いている。ラケットはその日の雨や気温、湿度によって微妙にラバーの硬さが変わり、ボールスピードにも変化が生じるため、体同様にしっかりと調整をしているという。
国や年齢差を越えて信頼関係を築き、チームワークを強化
こうしてトップアスリートとして常にハードな練習やトレーニングに励む一方、休み時間に見せる選手たちの素顔は誰もがにこやかだ。先だって行われた東京オリンピックにドイツチームの一員として出場した38歳のハン・イン選手を一番上に、下は中学生までチームは幅広い年齢層の選手で構成。ルーマニア出身のトップ選手、エリザベタ・サマラ選手も所属し、国際色も豊かだ。チームには国や年齢差を越えて、和気あいあいとした雰囲気が漂っている。休憩時間は卓球の話はもちろん、プライベートトークでも盛り上がり、時には練習後や試合後に一緒に食事に行き、コミュニケーションを図ることもある。選手同士のこうした仲のよさやお互いの信頼関係が、チームの団結力や強さに結びついているのだろう。
地域と触れ合い、Tリーグの魅力を広めるイベントにも注力
試合に向けた日々の練習はもちろんのこと、地域の人々との触れ合いを通して卓球の魅力を伝えることもチームに与えられた大切な役割だ。2021年はパロマ瑞穂アリーナで卓球初心者の小学生を対象に講習会を開催。軽くウォーミングアップを行った後、ラケットの上で球を弾ませる基礎練習「玉突き」を行ったり、頭を使ったトレーニングを行ったり、誰もが簡単にチャレンジできる練習を実践。「こんなにできた!」「卓球っておもしろいね!」など会場のあちこちから歓声が上がり、卓球の楽しさを実感できる講習会となった。
トップおとめピンポンズ名古屋では、ひとりでも多くの人々に、卓球というスポーツの奥深さや、生涯スポーツとして続けられる競技の楽しさを広めるため、今後もこうしたイベントを各地で開催する予定だ。
今シーズンは選手時代に国内外で輝かしい戦績を残した若宮三紗子さんを監督に迎えて、新たなスタートを切ったトップおとめピンポンズ名古屋。現在、リーグ4位と目標まであと一歩の位置につけている。2月には豊橋市で初の公式戦が開催される予定だ。愛知県での開催を契機に、これからのチームの快進撃に期待したい。
ノジマTリーグ2021-2022シーズン公式戦
2月5日(土) VS九州アスティーダ 13:00~
2月6日(日) VS日本ペイントマレッツ 14:00~
2月7日(月) VS木下アビエル神奈川 18:00~
会場:豊橋市総合体育館
チケット販売はこちら
https://tleague.jp/team/top-nagoya/ticket/
PROFILE
名古屋市を本拠地とする卓球のクラブチームでTリーグに所属。
実業団や大学で活躍する選手、海外の強豪選手ら12人が所属。2020-2021シーズンは3位。
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