愛知県振興部スポーツ振興課
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人気アスリートにあいスポくんが突撃取材!
第10回 土田和歌子選手

 こんにちは!スポーツ大好きあいスポくんッス! 僕が愛知の人気アスリートに突撃取材をする連載コーナーです! 第10回は車いすマラソンの第一人者、土田和歌子選手に話を聞いたよ。日本人で初めて夏と冬のパラリンピックで金メダルを獲得したレジェンドに、競技のこと、これからのことなど、気になるアレコレを聞いてみたッス!
 
 

あいスポくん、どうもはじめまして! 土田和歌子です。


はじめまして! 車いす陸上競技のレジェンドにお会いできて光栄ッス!


私もこんなかわいいマスコットキャラクターとお話できて嬉しいです。


まずは土田選手が車いす陸上競技を始めたきっかけを教えてほしいッス。


私は高校2年生の時に交通事故に遭い、脊髄を損傷して車いす生活になりました。リハビリの一環としてお医者さんからスポーツを勧められたのですが、アイススレッジスピードレースや車いすバスケットボールなど、いろいろな競技にチャレンジする中で、車いす陸上競技に出会いました。


もともとスポーツは好きだったの?


ケガをする前はバスケットボールをしていたから、もともとスポーツは大好きでした。なので、どの競技もチャレンジするのは楽しかったですね。


パラリンピックにはいろいろな競技で出場しているよね。


初めて出場したパラリンピックは1994年のリレハンメル冬季パラリンピックでした。競技はアイススレッジスピードレースで、そりに乗って行うスピードスケートのような競技です。4年後の長野冬季パラリンピックでは1000mと1500mで金メダルを獲りました!


すごい! 夏のパラリンピックは?


2000年のシドニーパラリンピックでトラック競技の800m、1500m、5000mと、マラソンに出場しました。長距離の方が向いていると思ったので、その後は長距離専門になり、2004年のアテネパラリンピックの5000mでは金メダルを獲得できました。


夏冬両方のパラリンピックに出場するだけでも難しいことなのに、金メダルまで獲得しちゃうなんて! 東京2020パラリンピックではマラソンだけでなく、トライアスロンにも出場したのはどうして?


運動誘発性喘息を発症したときにお医者さんから体質改善で水泳を勧められました。また、専門種目以外のトレーニングとしてハンドバイクを取り入れたいと思って、これまでの車いすマラソンと合わせてトライアスロンになりました。そして、競技での課題を一つずつクリアしていくうちに、パラリンピックに辿り着きました。


車いすマラソンはものすごいスピードが出るけど、スピードに乗って走っている時はどんな気持ち?


爽快感があってすごく気持ちいい!


コーナーを曲がる時は観ていてすごくカッコいいッス。


コーナーを曲がる時はうまく体重移動をしないと転んでしまうので、すごく気をつけているんですよ。なので、自分ではカッコいいと思っている暇はありません(笑)。


ここからプライベートの関係に話題を変えるッス。お母さんとしての土田選手はどんな人?


いいお母さんかどうかは分かりませんが、一生懸命にお母さんをしています。小言をよく言ってしまうので、息子には「うるさいお母さん」だと思われているかも(笑)。


お子さんと喧嘩することはあるの?


もちろん。子どもには、礼儀など人間として最低限のことを守って生きてほしいと思っているので、それに反した時は叱ります。今は私の思いを理解できる年齢になり、会話を通じて思いを共有できるようになりました。


スポーツ以外で気になっていることを教えてほしいッス。


おいしいものを食べるのが大好き。コロナ禍で外食の機会が減ったので、どこかへおいしいものを食べに行きたいですね。愛知だったらひつまぶしか鉄板ナポリタンが食べたいな。


土田選手は2024年のパリパラリンピックを最後に引退することを発表されているッス。セカンドライフは何をするの?


ずっと競技生活を送ってきたから、スポーツ界に何かしらの恩返しをしたいと思っています。それと、陶芸を始めてみたいですね。


最後に愛知の陸上競技ファンに一言お願いッス。


名古屋ウィメンズホイールチェアマラソンは全国の車いすランナーが集う、年に一度のお祭りみたいな大会です。選手のみんなで盛り上げていきますので、ぜひ応援してください!


今回の感想

パラスポーツ界のレジェンドは、とても気さくな方だったよ。笑顔がやさしくて、お子さんから見てもいいお母さんに間違いないっス! 引退へのカウントダウンが始まっている土田選手の勇姿を見届けたいッス!


※名古屋ウィメンズホイールチェアマラソン2023大会は、怪我のため出場を辞退されました。

PROFILE
つちだ わかこ。1974年生まれ。東京都出身。高校2年生の時に、交通事故に遭い車いす生活となる。1993年、リハビリの一環でアイススレッジスピードレースの講習会に参加したところ、ノルウェー人の講師に素質を見込まれ、本格的に競技を開始。わずか3カ月後にリレハンメル冬季パラリンピックに出場した。その後、車いすマラソンへ転向、パラリンピックや世界各地の主要マラソン大会に出場し、好成績を残している。

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