勝利に向け、日々邁進中!
愛知のチームの練習風景を徹底レポート!
第8回 東海理化チェリーブロッサムズ〔ソフトボール〕

大口町を本拠地として活動し、2023年で創部45年目を迎える東海理化チェリーブロッサムズ。今シーズンの前半戦でなかなか思うように戦績が上げられなかった雪辱を晴らすべく、チーム全体としてはもちろん、21人の選手一人ひとりもそれぞれに自身の強化トレーニングを行っている。1試合でも多く勝つためにどんな練習を行っているのか、話を聞いた。

チャンスを得点につなげる打撃練習や頭を使う練習に注力
シーズン中のチーム練習は毎週火曜日と水曜日の午後から行い、木曜日は朝から練習をして試合がある地方へ移動している。金曜は、週末の試合会場となる球場での練習を行っている。いずれの曜日も練習メニューは週末に行われる試合に合わせて、ノックや配球に合わせたバッティング練習、連携プレーが中心となる。今シーズンの前半戦では、チャンスで得点が獲れない試合が目立ったこともあり、特に速く力強い打球や長打を打つ練習に力を入れている。そのためにバッターボックスでの自分のスイングをしっかりと確認し、バットをしっかり振るという基本動作を大切にしている。またソフトボールは野球とは異なり塁間が短いので走攻守すべてにおいてスピード感が必要となる。速さが求められる中でもしっかりと力を発揮できるよう、そしていいパフォーマンスができるようプレーに必要な筋力をつける為、ウエイトトレーニングも行っている。

昨シーズンに元トヨタ自動車レッドテリアーズ監督の中西あかね監督を迎えてからは、特に今まで以上に“頭を使う”練習に切り替わった。例えばバッティングなら打席に入る時の心構えから相手ピッチャーの配球に対するスイングなど、細かい部分にいたるまで考え方や体の使い方を指導し、選手たちはそれを意識して変化球やスピードのある球でも打てる力や多様なコースを打ち抜く技術を磨いている。また試合前には相手チームのデータを有効活用し、ピッチャーやバッターの傾向を分析、イメージしながらの練習を徹底的に行って実践に備えている。
シーズンオフの練習は月〜金までの午後と土・日に行うが、主に体力づくりの練習が中心だ。特にウェイトトレーニングでは自分の限界の重量を担ぎ、身体を強くすることを目的に全体的なパワーアップを図りシーズンに向けて身体を鍛えている。また体力アップのためにランニングにも励んでいる。

必要な力を試合で発揮するためのトレーニングを実践
チームに今必要なのは、体の使い方も含め、実践の中でいかに自分の力が発揮できるかだ。個人トレーニングではこうした点を重視しながら、トレーナーにアドバイスをもらって練習に励んでいる。例えばピッチャーはより一層球威やコントロールの精度が上がるよう、体幹トレーニングを中心としたメニューに取り組んだり、肩が弱い人はインナーマッスルを鍛えるなど、一人ひとり違う内容でトレーニングを行っている。これらのトレーニングをしっかりとこなすことで、より質のいい全体練習につながり、チーム全体の底上げにつながっていくのだ。
また暑い時期のトレーニングではこまめに休憩を取り、トレーナーの指示に従って水分補給を行うのも重要なミッションのひとつ。練習後にはアイスバスで体の熱を取り、リカバリーを行うことも徹底している。

食事も重要なファクターのひとつ。普段、選手たちは会社の食堂で夕食を摂るが、練習が終わってから夕食の時間までしばらく空く時は、体が欲する栄養素をすぐに取り入れるためにプロテインなどを積極的に摂取することを心掛けている。こうした栄養摂取と休息をバランスよく行うことで、体力を落とさずにシーズンを迎えることができるのだ。

積極的な声かけでチームの士気を高め、勝利を掴む
試合に勝つためには練習と同じく、コミュニケーションも大切。練習ではコーチや先輩が、後輩に対して積極的に声をかける姿が見られる。これは、わからないことをそのままにしておかず、確実に技術として身につけるためだ。また監督やコーチからの指導は、同じポジションの選手同士で共有する。試合では選手間でイニングごとに「さあ!行こう!」と士気を高めたり、ホームランが飛び出せば全員でパフォーマンスを行うなど試合中の声かけも怠らない。こうしたコミュニケーションのおかげで、チームの団結力も以前より一層高まっている。
今シーズンの目標は、1試合でも多く勝つことだ。それには、日頃の練習を通して選手一人ひとりがどの試合も自分にできる100%のプレーでチームに貢献することが大切になる。「自分たちの試合を見てもらって、ソフトボールはこんなに面白いんだと一人でも多くの人に感じてもらいたい」と、選手たちはリーグ戦に向けて今日も練習に励む。

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