愛知県スポーツ局スポーツ振興課
JPEN
instagram facebook twitter youtube
menu
page top
Pick Up記事カテゴリー
2024/03/27 特集記事

名城大学女子駅伝部の練習風景をレポート!全日本大学女子駅伝7連覇の強豪校の練習とは。新主将・谷本七星選手へのインタビューも!

全日本大学女子駅伝7連覇、富士山女子駅伝の6連覇を果たし、勢いが止まらない日本屈指の強豪チーム、名城大学女子駅伝部。その強さの秘密を探るべく、大学のグラウンドを訪問。練習風景を取材した。

取材に訪れたのは2月の初旬。大学は春休みに入っているが、この日も部員たちは15時から練習を開始。まずは全員で軽くランニングした後、準備体操でウォーミングアップ。さらに高低差のあるハードルを使い、跨いだり潜ったりして股関節の動きをよくするトレーニングを実践。終わった後は、各自でストレッチや軽いランニングなどのウォーミングアップを行う。

十分なストレッチとウォーミングアップで体をほぐした後は、いよいよ走る練習だ。この日行われたのは「変化走」。400mを速く走り、100mのレストは軽いジョギングでつないで、また400mを速く走る、という具合に、ペースの変化を意識しながら行う練習だ。

走る距離は日によって違うが、この日行われた練習では400m+ジョギング100m×3周に、4本目を500mの計2000mを5本走り、総距離は10000m。「通常の変化走はレストのジョギングはしっかりとスピードを落としますが、私たち名城大学駅伝部ではあまりスピードを落とさず、いいペースでつないでいくことを意識しています」と話すのは、新キャプテンとしてチームを牽引する谷本七星選手。「レストでもスピードをあまり落とさないことで、心肺機能の向上を図っています」と話す。変化走の基準タイムはシーズンによって異なり、駅伝シーズンが近づくにつれスピードアップするという。
駅伝シーズンは1000m以上を走る練習が中心だが、トラックシーズンを迎える今の期間は、200mや400m走も行い、各選手ともスピードを養っているという。駅伝シーズン以外はクロスカントリーなどで活躍する谷本選手はこの日、他のメンバーから離れ、2月末に出場する「日本陸上競技選手権大会クロスカントリー競走」に向けた8000mの個人練習を行っていた。

名城大学女子駅伝部の強さの秘訣について谷本選手に聞くと、「人間性だと思います。みんな明るくて、信頼関係も強いです」とのこと。「練習内容やレース展開についても学年の壁を超えてお互いに意見を言い合うことで、チーム全体を高められる姿勢を大切にしています」。強豪校の選手として走ることについては「常に名城大学女子駅伝部という看板を背負うことで、今までにない責任を感じています。多方面からのサポートに感謝しつつ、アスリートとして結果を残せるようにしたいと考えています」との思いを話す。

また主将として、さらなるチームパフォーマンスの向上を考えているともいう。大学のゼミでは集団組織心理学を専攻する谷本選手。「人の志向性がチームパフォーマンスにどう影響を与えるか、それぞれの志向性に対してどのような目標設定をすればよいか、その違いがチームになった時にどうなるかなどを研究し、キャプテンとしてチームをどのようにまとめていけばよいかを考えています」と話す。

今年の目標は、もちろん2大駅伝での連覇記録を伸ばすことだ。ライバルは立命館大学、大東文化大学、日本体育大学だと谷本選手はいう。「立命館大学はもともと強い上に、今年はさらに強力な新入生が入ってきています。大東文化大学も同じく新2年生が強い。日本体育大学はトラックで結果を残しているので、駅伝に対しても調整ができてきたら脅威です」。ただ、本質的に競うことは好きじゃないと笑顔だ。「駅伝は走る選手だけではなく、いろいろな人の思いが結果につながります。その重みを感じつつ、常に最大のパフォーマンスを出すことを意識していきたい。キャプテンとして一人ひとりが生き生きと活躍できるチームづくりを行い、みんなを巻き込んで日本一をめざしたいと思っています」。

PROFILE
谷本七星
たにもとななせ。名城大学女子駅伝部3年。2002年6月生まれ、広島県出身。トライアスロンを行っていた父の影響で、中学校から陸上を始める。2023年の全日本大学女子駅伝ではアンカーを務め、区間賞に輝く。富士山女子駅伝では第5区を走り、2位。

柳楽あずみ選手・石松愛朱加選手へのインタビューはこちら


シェア:
twitter
facebook

aispo!マガジン最新号

2024 / SPRING vol.40

PickUp記事