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2025/07/18 特集記事

ただいま、母校!ウルフドッグス名古屋・澤田晶選手 高校生に本気のプレーを見せる!

愛知の強豪、愛工大名電バレーボール部の出身

トップアスリートが母校の後輩たちと一緒に練習で汗を流しながら、自らの原点となった学生時代を振り返る密着企画。第一弾は、SVリーグ・ウルフドッグス名古屋の長身ミドルブロッカー、澤田晶選手が登場。

母校の愛知工業大学名電高等学校(愛工大名電)のバレーボール部を訪問した澤田選手は、恩師である北川祐介監督と旧交を温めたほか、バレーボール部の練習に加わり、現役の部員たちと一緒に汗を流した。

澤田選手が「自分を成長させてくれた大切な場所」と語る母校で後輩たちと交流することで、大いに刺激を得られたようだ。その時の様子をレポートする。

2mの長身を活かしたブロックとスパイクが武器

愛知県一宮市出身の澤田選手は身長200cmの高さを生かしたパワフルなスパイクと、強固なブロックを武器とするミドルブロッカーだ。

2019年にはU19日本代表、2023年には日本代表にも選出。海外の選手にも引けを取らない体格を持ち、将来を嘱望される逸材だ。中央大学を経て、2024-25シーズンから地元のウルフドッグス名古屋へ加入。ルーキーイヤーはわずか2試合の出場にとどまったが、10月に開幕する2025-26シーズンではさらなる飛躍が期待されている。

そんな澤田選手が高校時代を過ごしたのが愛工大名電のバレーボール部。春の高校バレーやインターハイなどの全国大会に、1982年から合計39回出場したことのある愛知県を代表する強豪校の一つだ。

高校時代の澤田選手

指導にあたっているのは、北川祐介監督。現役時代はウルフドッグス名古屋の前身・豊田合成トレフェルサで活躍し、Vプレミアリーグ(Vリーグを含む)で通算5度のブロック賞を受賞している。その北川監督のもとでバレーボールを学ぶため、澤田選手は同校に進学した。

北川祐介監督

同じミドルブロッカーとして豊富な経験を持つ北川監督から様々なことを学んだという澤田選手は、同校での3年間を「バレーボール選手として大きく成長することができました。僕の原点とも言える聖地のようなところです」と振り返る。

「卒業後もちょくちょく母校に顔を出している」という澤田選手。後輩たちと一緒に練習をするのは初めてで「とても楽しみにしています」と意気込みを見せた。

トップレベルのプレーを披露して、高校生たちのお手本に

体育館の扉を開けて澤田選手が姿を見せると、いよいよ後輩たちとのご対面。出迎えた28人の現役部員からウォーッと野太い歓声と大きな拍手が。ひときわ存在感を放つ憧れのSVリーガーの登場に、部員たちのテンションは爆上がりしている様子だった。

温かな拍手で出迎える部員たち

澤田「ウルフドッグス名古屋の澤田です。今日はよろしく!」
部員一同「お願いしまーすッ!」

簡単なあいさつを済ませると、早速練習を開始。北川監督の提案で、ウルフドッグス名古屋の練習メニューをいくつか実践することに。高校生たちに日本トップチームが行っている練習を体感してもらうことで、よりレベルアップを図ることが目的だという。

ここで登場したのはウルフドッグス名古屋のチームディレクター、藤田和広さん。ウルフドッグス名古屋で長らく分析担当のアナリストを務め、上級コーチのライセンスを持つチームの頭脳とも言える存在だ。この日は藤田さんが練習の指導にあたり、澤田選手は現役の部員たちに混じってプレーするという形で進められた。

チームディレクター、藤田和広さん(写真中央)

主な練習メニューは、2人1組になってのパス交換、スパイク練習、6対6の実戦形式など。

「オーバーハンドパスは両手でボールの形を作っておくことが大切」
「スパイクを打つ時は、早く飛びすぎないように気をつけ、ボールの落ち際を叩いてコートの奥を狙うこと」

シンプルかつ明快なアドバイスを送る藤田さん。澤田選手は口で説明するよりもプレーで示すことを選び、その姿に選手たちは真剣な眼差しを向けていた。程よい緊張感に包まれた体育館で、密度の濃い練習が行われた。

パス交換の練習時にアドバイスする澤田選手
迫力あるプレーも!

「今日できなかったことも、明日はできるように」— 生徒からのQ&Aタイム

練習後は澤田選手を囲み、事前に集められた質問が次々と飛び交った。現役部員たちの素朴な疑問や悩みに、澤田選手は丁寧に答えた。

真剣な眼差しを向ける部員たち

部員「バレーボールをしていて最高の瞬間は?」
澤田「ブロックした瞬間かな。特にここぞという場面で相手のエースをバッチリ止めた時が自分の中では一番です。」

部員「大学でバレーと勉強の両立は大変でしたか?」
澤田「部の方針で部活があっても授業があれば、そちらを優先していました。勉強との両立は簡単ではなかったけど、時間のやりくりをして自分ではうまく両立させることができたと思っています。」

部員「バレー以外で努力していることや気をつけていることはありますか?」
澤田「常に誰かに見られているという気持ちで生活しています。社会のルールを破ってしまうと、ゆくゆくは自分にマイナスとなって返ってくることになってしまうので。SNSの活用とかはすごく気をつけています。」

部員「プレーで伸び悩んだ時にどんなことを考えましたか?」
澤田「練習をすればしただけ絶対に技術は伸びます。短いスパンで見ると成長が実感しにくいので、長期的なスパンで見ることが重要。『今日できなかったことを明日できるようにしよう』とどんどん積み重ねていけば、バレーも勉強も成長できるはずです。」

質問タイム終了時には拍手が沸き起こった

最後に参加者全員で記念撮影をしてこの日の練習は終了。澤田選手も現役部員もみんな笑顔で締めくくった。

部員との記念撮影

澤田選手と一緒に練習をした印象を共同キャプテンの一人、石川智春選手(3年)は「トップチームが精度の高い練習をしていることが分かり、とても参考になりました。良いと思ったものはどんどん取り入れてレベルアップしていきたいです」と力強く語り、もう一人のキャプテンの堀江武琉選手(3年)は「ポジションが同じミドルブロッカーなので、動きや考え方などがとても参考になった。澤田選手に少しでも近づけるように頑張りたい」と目を輝かせた。

石川智春選手(写真左)、堀江武琉選手(写真右)

練習を終えた澤田選手は満足げな表情で次のように感想を語ってくれた。「懐かしい体育館で後輩たちと一緒に練習をしていたら、かけがえのない仲間と共に努力をしていた高校時代の思い出がよみがえってきました。初心に返ることができたので、今日をきっかけにプロ選手としてさらに成長ができるよう努力を続けていきたいと思います」

澤田選手からサプライズで、部員全員にウルフドッグス名古屋のクリアファイルをプレゼント!

先輩の澤田選手にとっても、後輩の現役部員たちにとっても、今回の合同練習はとても有意義な時間となったようだ。世代を越えてつながったこの時間が、それぞれの成長につながっていくことを期待したい。

【訪問した際の動画はこちら!】

PROFILE
澤田晶
さわだあきら。2002年4月生まれ。愛知県一宮市出身。愛工大名電高校、中央大学卒業。2019年にU19日本代表、2023年には日本代表に選出された。身長200cmのミドルブロッカーでウルフドッグス名古屋に所属している。



ウルフドッグス名古屋のチーム情報はこちら

愛知工業大学名電高等学校(愛工大名電)バレーボール部
春の高校バレーやインターハイなどの全国大会に合計39回出場したことのある愛知県を代表する強豪校の一つ。
Instagram: @meiden_volley


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