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梅本まどかのWatching Sports
大相撲
2022/07/15

15日間にわたる、熱い戦いを展開!
大相撲名古屋場所を観戦!

現在はタレント活動を中心に、新城ラリーなどモータースポーツにも参戦している元SKE48の梅本まどかです。「aispo!」の公式PRレポーターとして現地でのスポーツ観戦を行い、愛知のスポーツの魅力をお届けしていきます!

今回、訪れたのは名古屋城のお隣にある、ドルフィンズアリーナ(愛知県体育館)。7月10日(日)から24日(日)まで、毎年恒例の「大相撲七月場所(名古屋場所)」が行われています。この日はその2日目。アリーナの周辺には色とりどりの相撲のぼりが立ち、雰囲気満点! 暑い日にもかかわらず、たくさんのファンが観戦に訪れていて、さすが日本の国技だなあと気分も高まります! 相撲は今から約1500年以上前、古事記に書かれた力くらべの神話が起源だとか。農作物の収穫を占う儀式として毎年行われ、その後宮廷の行事となって300年も続いたそうです。また、戦国時代には武士の戦闘訓練として行われていたり、織田信長も相撲が大好きだったそうですよ。歴史が深いですね!

取組が始まる前にお決まりの会場周辺チェック!正面入り口前には、唐揚げやスイーツをはじめ様々なキッチンカーが並んでいます。テントを張った休憩所も設けられ、ここで飲食を楽しんだり、日差しをよけて涼む人の姿も見られました。入り口の横には半田市の酒造メーカー、「盛田金しゃち酒造」の樽酒もたくさん並び、名古屋場所のムードを盛り上げます。

さあ、入場です!他のスポーツ観戦と同様、消毒と検温が行われ、感染対策もバッチリです。壁には随所にマスクの常時着用や手洗い、黙食などの観戦ルールがわかりやすく貼られ、徹底しています。
館内には名古屋場所の七夕企画「関取衆の願い事」として、関取直筆の願い事が書かれた短冊が笹に飾り付けられていました。「三役昇進」や「2桁勝ちますように」など願いも様々。屈強な力士でもお願い事はするんだなあと、ほっこりとした気持ちになりました。

相撲といえばちゃんこ、ということでまずは観戦前に名古屋場所公認の特製ちゃんこを食べることに。5日ごとに味が「しょうゆ・しお・みそ」と変わるそうで、この日は「ソップ炊き」と言われる醤油ベースのスープで鶏肉や野菜を煮込んだちゃんこをいただきました。具にしっかりと味が染み込んでいて、食べごたえも抜群です。ちゃんこの名の由来は諸説ありますが、「ちゃん」(親方)と「こ」(弟子)に由来するという説もあります。栄養満点のちゃんこは力士のパワーの源です!

売店にはうちわや扇子、バッグなどたくさんの相撲グッズが並んでいます。どのおみやげを買おうか迷ってしまいますね! 今回お邪魔したのは愛知県母子寡婦福祉連合会の方々が運営する「白ゆり売店」。収益をできる限りひとり親家庭の支援に充てるため、常務理事兼事務局長の山本廣枝さんが自らデザインしたバッグやタオルなどもあるんだそうです。

いよいよ会場内へ。土俵を取り囲むように正面、向正面、東、西の席が設けられ、土俵に一番近い溜席からマス席、イス席へと徐々に上へ離れていきます。私はイス席での観戦でしたが、今回特別に少しだけマス席を体験させてもらいました。マス席とは、2人分や4人分の座布団が四角のスペースに敷かれた席のこと。土俵が近く、力士の表情もよく見えます。鍛え上げられた力士の筋肉にも目が釘付けです!

幕下・十両の取組が終わり、待ちに待った幕内・横綱の土俵入りです! 場内アナウンスと共に、西、東の順番で力士が登場。人気の力士が土俵に上がると場内から拍手が沸き起こり、ご贔屓の力士の名前が入ったタオルを掲げるファンの姿もあちこちに見られます。最後に登場したのは横綱・照ノ富士関。立派な化粧まわしを身に着けた横綱の姿は威風堂々としていて、不知火型と呼ばれる型も見事な立ち振舞。会場はより一層大きな拍手で包まれました。

写真提供:日本相撲協会(写真は初日の様子)

取組は両方の力士が立ち上がって動き出す「立合い」と呼ばれる動作で始まります。スポーツによくある試合開始の掛け声はなく、土俵に塩をまいたり、お互いに向き合ったりしながら、徐々に呼吸を合わせていき、呼吸のあったタイミングで勝負が始まります。力士たちがそれぞれのルーティンで集中力を高めていく様子を見るのも楽しいものです。
私が今回注目した力士は三月場所で初優勝を果たした関脇・若隆景関、3大関の貴景勝関、正代関、御嶽海関、そして現在ただ一人の横綱・照ノ富士関です。
立合いにかかった長さに比べると勝負は一瞬! 若隆景関は新しいまわしで登場。美しいまわしと堂々たる姿がキマっていましたが、前頭・玉鷲関と立ち合った瞬間に体をはじかれ、押し倒しで負けてしまいました。貴景勝関は小結・豊昇龍関の攻めを冷静に受け止め、小手投げで見事勝利。

写真提供:日本相撲協会

角番(負け越した場合、地位から陥落する状況のこと)となる正代関は押し出されて惜敗。同じく角番となる、長野県出身で名古屋場所は準地元となる御嶽海関は初日に正代関に勝利した前頭・琴ノ若関と対戦。優勢で取組を進めていましたが、琴ノ若関に寄り切られてしまいました。力士同士の身体がぶつかり合う音や満身の力を込めた取組は迫力満点! ほんの少しの隙で形勢が逆転してしまうので、寸分も目が離せません!

写真提供:日本相撲協会

最後は横綱・照ノ富士関と前頭・霧馬山関の結びの一番です。ひと際大きな拍手が鳴り、この一番に対する注目の高さがうかがえます。過去の取組は照ノ富士関の7戦全勝ですが、この日の取組は1分を超える長い取組となりました! 最後は寄り切りで照ノ富士関の勝ち。名古屋場所の初優勝に向けて、今場所初白星となりました!

写真提供:日本相撲協会

最後の取組が終わり、土俵では弓取式が行われました。これは結びの一番の勝利力士に代わり、作法を心得た力士が行う勝者の舞のこと。江戸時代から行われていたそうで、こうした伝統的な儀式を大切にするのもまた相撲の素晴らしいところですよね。

写真提供:日本相撲協会(写真は初日の様子)

会場の外で、観戦を楽しんだ親子連れを発見! お父さんは照ノ富士関のファンで、力士のぬいぐるみを持った息子さんは高安関(前頭)が好きだと教えてくれました。残念ながら高安関は初日から休場していますが、それでも元気いっぱいな様子でした。
また、粋に着物を着こなした女性は年に一度、大相撲名古屋場所を見に来るそう。「玉鷲のファンです。今日は勝ってよかった!これからも頑張ってほしいですね」と笑顔でした。
最後に、おそろいの浴衣や法被を着た方々を見つけて話を聞くと、なんと志摩ノ海関(前頭)のご親戚の方々! さらに奇遇なことに、この日は志摩ノ海関の誕生日だそう。「今日は負けてしまったけど、これからもずっと応援し続けていきます!」と力強いエールを送っていました。

相撲観戦は初めてでしたが、和の雰囲気に満ちた会場といい、取組といい、ほかの競技とはまた違った魅力に溢れていました。テレビでは感じられない力士の迫力も生で観る特権です。皆さんもぜひ、会場に足を運んでその目で大相撲の取組を楽しんでみてください。

大相撲名古屋場所のホームページはこちら
https://static.chunichi.co.jp/chunichi/pages/event/sumo/


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