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大相撲
2024/07/17大相撲名古屋場所に向けた佐渡ケ嶽部屋の朝稽古をレポート!
大関・琴櫻や期待の琴勝峰へのインタビューも!!
タレント活動を中心に、フォーラムエイト・ラリージャパンやRALLY三河湾など、モータースポーツにも参戦している元SKE48の梅本まどかです。
「aispo!」の公式PRレポーターとして現地でのスポーツ観戦を行い、愛知のスポーツの魅力をお届けしています!ドルフィンズアリーナでの開催が最後となる大相撲名古屋場所を前に、昨年度の宮城野部屋に続いて、今回は佐渡ケ嶽部屋の朝稽古レポートしてきました。
佐渡ケ嶽親方が率いる佐渡ケ嶽部屋が宿舎にしているのは、名古屋市西区にある長善寺です。境内の一画に土を敷き詰めた土俵が設けられています。本場所同様に、番付が下の順から稽古を始めるそうです。稽古でつけるまわしは、番付によって色が違い、十両以上の関取は白、幕下以下は黒です。三月場所で大関に昇進した琴櫻関や、着々と番付を上げて東前頭七枚目の琴勝峰関などの関取力士たちは、さすが佇まいが違います。当日は、他の部屋の力士も「出稽古」に来ていました。
私が到着した時は、幕下以下の力士による勝ち抜き方式の「申し合い稽古」の真っ最中でした。勝った力士が次の相手を指名する方式で、決着がついた瞬間に他の力士たちが手を上げて駆け寄り、指名を争います。力士同士がぶつかると「ゴンッ」という鈍い音が響き、思わず体がビクッとしてしまうほど。あまりの迫力に、稽古の見学に来ていた人たちも、固唾をのんで見入っていました。
稽古中は、力士たちが土俵の周りをぐるりと囲んで見守っています。他の力士の稽古を見て分析するのも「見取り稽古」という稽古の一つなのだそうです。激しい稽古で土俵の土がどんどん削れていくので、時折土を足して水を撒き、きれいに整えるのも力士の仕事です。ちなみに、土はホームセンターなどで販売している砂遊び用の細かい砂を、さらにふるいにかけて使っているそうですよ。
四股を踏んだり、すり足をしたり、ストレッチをしている力士もいます。四股を踏む力士たちの、頭よりも高く上がる脚に驚いてしまいました。よく観察していると、足の裏を地面にいきなり打ち付けるのではなく、つま先から滑らせるように着地しています。関節に負荷がかからないように工夫しているのですね。また、腰を落としたり歩いたりする時は、強靭な筋肉が収縮するさまが見て取れます。
大迫力の「ぶつかり稽古」では、受け手の力士を攻め手の力士が土俵の端まで全力で押し、最期に受け身をします。とてもハードな稽古で、何度か繰り返すうちに息が上がって起き上がれなくなる力士の姿も。佐渡ケ嶽親方から「水分取れよ!」と気遣う声がかかります。
白いまわしを付けた関取の稽古が始まりました!激しくぶつかり合うたびに、肌がどんどん赤くなって土に覆われ、美しく結われた髷が乱れていきます。やはり、番付が変わると取り組み方が全く違うのが分かります。全力でぶつかると同時に、様々な技巧を凝らせているのが感じられました。最後に、全員で佐渡ケ嶽部屋の「五訓」を読み上げて稽古終了です。ピリッとした緊張感があり、私の背筋も伸びる思いがしました。
佐渡ケ嶽親方のご厚意で、お昼のちゃんこにお呼ばれしました。稽古を終えたばかりの力士の方が給仕をしてくれます。今日のちゃんこはカレー風味で、キャベツやニンジンなどの野菜に豚肉、練り物などがたっぷり! あっさりしていながらも具材の出汁がしっかりきいていて、とってもおいしかったです。トンカツや炒め物、デザートにスイカまで用意されていて、お腹いっぱいになりました。ちゃんこは飽きないように、味噌、醤油、塩など、味付けを毎日変えていて、ラーメン用の丼でご飯を何杯も食べる力士もいるのだそう。激しい稽古でお疲れのはずなのに「おかわりはどうですか?」と気を配りながら、楽しいお話を聞かせてくださるのが印象的でした。
食事の後、佐渡ケ嶽親方と琴櫻関、琴勝峰関のお三方にインタビューをさせていただきました。まずは親方に、猛暑の屋外での稽古で気をつけておられることを伺うと、「年々気温が上がっているので、熱中症対策には気を遣っています。今年からは稽古の時間を少し短くしました」とのこと。確かに稽古中も頻繁に、水分補給や塩分補給を促す声をかけられていました。それでも、「本場所での1分足らずの取り組みで、自分の力を精一杯出し切るために厳しい稽古をしています。さらに、暑い中で稽古を積んでしっかり食べると、秋口には体が一回り大きくなって、ぐっと強くなります」と、夏の稽古の重要性を語られます。また「23人の弟子は皆、我が子のようで可愛いです」と、目を細めていらっしゃいました。
続いて、史上初の親子三代で関取となった琴櫻関に名古屋場所へ向けての意気込みをお訊ねしました。「優勝を目指して毎日稽古に臨んでいます。名古屋場所は、自分が新十両を迎え、親子三代で三賞をいただいたメモリアルな場所です。応援してくださる方々や足を運んでくださる方々のためにも、良い相撲だったと言ってもらえるような相撲を取りたいです」との力強い言葉。名古屋場所での活躍に、期待が高まります。
次は、結婚して父親になったばかりの琴勝峰関に、佐渡ケ嶽親方の印象について伺ってみました。親方本人を目の前にして少し照れくさそうでしたが、「相撲はもちろん、社会人としての振る舞いも厳しく指導してもらっています」とのこと。特に、佐渡ケ嶽部屋の五訓にもある「目配り」と「気配り」は、相撲にも直結しているのだそうです。佐渡ケ嶽親方も、「相撲は立ち合いで90%決まります。相手の目の動きから心の動きまで瞬時に把握するには、日頃から習慣付けておくことが大切です」と話されていました。お昼の給仕をする力士の方々が、サービス精神にあふれた細やかな気配りをしてくださったのは、佐渡ケ嶽部屋の伝統が身についておられるからだったんですね!
最後に、佐渡ケ嶽親方が地元一宮出身の力士で三段目の琴翼さんを紹介してくれました。なんと、琴翼さんはSKE48の大ファン!箱推しをしてくださっているそうで、私のこともご存じでした(笑)。シャイで気さくな琴翼さん、本場所での活躍に期待していますね!
稽古を見学すると、本場所での観戦がさらに楽しみになります。ドルフィンズアリーナでの最後の名古屋場所はぜひ、佐渡ケ嶽部屋の力士23名に熱いエールを送りましょう!
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